「週刊プロレス」に使用されている写真の裏側を大公開。ベースボール・マガジン社に所属する写真部員が実際に使用した撮影時の設定マニュアル。これからプロレスの撮影をしてみたい方々へ向けて、少し細かいカメラの設定を紹介。第2回は新宿FACE。2022年1月15,20日行われた「東京女子」で使用した撮影データを掲載します。(写真・文◎山口高明)
☆新宿FACE
JR新宿駅から徒歩5分、西武新宿駅から徒歩3分の抜群の立地。最大で600人程度の収容人数なので最後尾の席からでもリングが近く、カウンターの席もあるなど観戦、撮影はしやすい。
最前列の席からリングまでは手の届きそうな距離なので、場外乱闘などは巻き込まれる可能性も大いにある。アリーナ席正面の席は照明がきつく当たるので少し見にくい。
リングの高さが低いため、アリーナ席よりも後方の席の方が角度がついて撮影はしやすい。
リング上の照明。(1/250 f4 ISO2000 WB/PRE(3130K+M0.25) +B2,G0.25 焦点距離24mm ピクチャーコントロール/SD 輪郭協調+8.00 コントラスト-1.00 彩度+1.00、ストロボ設定 M1/64、20日撮影)
◎撮影Data・東京女子/2022年1月15,20日
【使用機材】
NIKON D6、AF-S 24-70mm f/2.8E ED VR、SB-800、 NEEWERのオレンジフィルター
※NIKONの機材を使用しているため、設定などNIKON上での名称で記していますが、CANONやSONYのカメラにも似たような項目はあると思います。各々の機材に準じた項目を設定していただければと思います。
【明るさ】
試合中はリング照明のみ。
明るさは、ISO2500に対して、1/800 f4 +ストロボ使用(光量はマニュアルで1/64、オレンジフィルター装着)を基本設定にして撮影。
正面から撮影しようとすると強いライトがあたり逆光になる。少し斜め、横、裏から撮影するときれいに写るが、多少明るさが変わる。
リング中央付近はいいが、コーナーは1段ほど暗い。場外にでるとスポットライトがあたるため設定を大幅に変える必要がある。リング上より2段ほど暗く、WBも全然違うのでそのまま撮ると青くなる。
入場時はスポットライトのみになるため2段以上暗い。スポットライトがあたっていない時は真っ暗でストロボなしではどうにもならない。選手がリング上にあがってもスポットライトは点いているため半段ほど明るくなる。
正面から見て右斜め後ろから撮影。正面ではないところから撮る方が光はまわっている。(1/800 f4 ISO2000 WB/PRE(3130K+M0.25) +B3,G0.25 焦点距離24mm ピクチャーコントロール/SD 輪郭協調+8.00 コントラスト-1.00 彩度+1.00、ストロボ設定 M1/64、20日撮影)
正面は逆光がきつい。(1/800 f4 ISO2500 WB/PRE(3130K+M0.25) +B3,G0.25 焦点距離70mm ピクチャーコントロール/SD 輪郭協調+8.00 コントラスト-1.00 彩度+1.00、ストロボ設定 M1/64、20日撮影)
場外乱闘時はスポットライトがあたるため設定が大幅に変わる。(1/500 f4 ISO2500 WB/3330K 焦点距離62mm ピクチャーコントロール/SD 輪郭協調+8.00 コントラスト-1.00 彩度+1.00、ストロボ設定 M1/64、20日撮影)
入場時はスポットライトのみのためSS,WBが全然違う。(1/320 f4 ISO2500 WB/4170K 焦点距離32mm ピクチャーコントロール/SD 輪郭協調+8.00 コントラスト-1.00 彩度+1.00、ストロボ設定 M1/64-0.3、20日撮影)
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