close

2022-04-13

【ボクシング】アマチュア13冠の堤駿斗がプロ入り「2年で世界王者に」

「2年で世界王者をめざす」と宣言した堤

アマチュアで通算13冠に輝いた逸材、堤駿斗(22歳)が13日、志成ジムからプロにデビューすることを発表した。26日にB級プロテストを受験する。

「小学5年生でボクシングを始めたときから、プロの世界チャンピオンになることが夢でした」とプロ入りの動機を語った堤。アマチュア生活は昨年の世界選手権でピリオドを打ち、2年後のパリ五輪は弟の麗斗に夢を託す。「それまでに自分が世界チャンピオンになって、弟に刺激を与えたい」と力強く宣言した。

 千葉・習志野高時代は高校6冠に加え全日本選手権も制覇。井上尚弥以来6年ぶりの高校生王者となった。日本人初の世界ユース選手権優勝も達成。アマチュア通算13冠は、井岡一翔(同8冠)、井上尚弥(同7冠)をしのぐ快記録だ。東京五輪でも最大のホープと期待されたが、惜しくもアジア予選突破はならなかった。

 プロではスーパーバンタム級かフェザー級で戦っていきたいとし「パウンドフォーパウンドで上位に入るような、海外でも評価される選手になりたい」と野望を明かす。ジムの先輩となる井岡一翔やフロイド・メイウェザー、シャクール・スティーブンソンらのボクシングが好きだと言い、自身のスタイルも「ド派手に倒すタイプではなく、打たせずに打つ」と評するが、プロでは「倒しにいくべきときはいって、盛り上げたい」と意識する。

「相手の癖を見抜く観察力には自信がある。一番の武器は左ジャブ」と言うように、クレバーな戦い方が身上。「アマチュア向きと言われるが、方向性次第で対応できる」と、プロ仕様のスタイルにも自信を示す。

 過去にスパーリングを経験した井上尚弥のスーパーバンタム級参入も確実視される。将来的な対戦の可能性を問われると「今はまだ大きいことは言えないが、そこを目指している。そういう話題になるような選手になりたい」。幼いころ一緒にキックボクシングをやっていた那須川天心に対しても「オファーがあればやりたいですね」と、笑顔で対戦を望んだ。

「世界チャンピオンになることは前提として、ボクシングの魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい」とプロでの目標を語った堤。日本のボクシングをさらにスケールアップさせる存在になろうとしている。
タグ:

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事