
12日、大阪のエディオンアリーナ大阪第1競技場で行われたWBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級タイトルマッチ、チャンピオンのジョー・ノイナイ(フィリピン)対挑戦者、東洋太平洋フェザー級チャンピオン清水聡(大橋)の12回戦は、ロンドン五輪銅メダリストでプロでも8戦オールKO勝ちの清水が6回2分18秒TKO負けを喫する波乱となった。
写真上=清水はノイナイの左で初回からダウン
ゴングが鳴ってほどなくだった。サウスポーのノイナイの右ジャブで、同じくサウスポー清水が大きくぐらついた。あるいはこの痛手から、最後まで清水は立ち直れなかったのかもしれない。さらにノイナイの左でポトリと倒れてレフェリーにカウントを数えられる。続いて、今度はワンツーの左をまともに浴び、痛烈にダウンを喫してしまう。
この大ピンチを何とか乗り切った清水だが、179センチの長身を翻し、変幻自在な攻防を展開するその本領はついに見られない。ジャブを打ち出せば、ノイナイにリターンの左を打ち込まれて、何度となくぐらついた。
3回の終盤、清水は左をものの見事なカウンターでヒット。チャンピオンが完全に動きを失う。しかし、詰め切れない。4回には左目下が腫れ始め、瞬く間に視界を奪っていった。ノイナイのパンチが次々にヒットしていく。
6回も苦境が続く清水は突然、右手を振って横に歩き始める。ノイナイはここでワンツー。ばったりと倒れて清水に、即座にレフェリーストップがかかった。
「目が見えていなかった。(ノイナイに)パワーは感じなかったが、パンチをもらいすぎました」
敗者の言葉に力はない。
「スパーでも、もらうことが多かったし……。相手のパンチは見えているし、よけているつもりなのによけられない。距離の問題なのかな」
戦意喪失にも見えたラストシーンも、「見えなくて、一度止めてほしかったが、レフェリーがストップしていなかったのでしかたない」と歯切れは悪かった。
ダメージ、さらに33歳という年齢を考えれば、ただの一敗ではすまされない可能性もある。じっくりと養生してから、今後について決断すべきだろう。
一方、 坂晃典(仲里)との決定戦に勝ってこのタイトルを手にしたノイナイは初防衛に成功したが、無欲の勝利を強調していた。
「2度のダウンは清水のパンチに合わせただけ。相手は五輪銅メダリストだから、ベストを尽くしたいと思っていた。今後? もっと練習して、強くなりたい」
23歳と伸び盛りのノイナイは、あるいは日本人キラーになるかもしれない。
文◉宮崎正博
写真◉早浪章弘
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