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2019-03-03

【ボクシング】遅れてきた魅惑のパンチャー 高橋拓磨が3連続KO勝ち

写真上=豪快にダピドランを沈めた高橋
写真◎小河原友信

 高校4冠のスーパーライト級ホープ、高橋拓磨(ワールドスポーツ)が2日、東京・後楽園ホールでフィリピン・ウェルター級6位ジョネル・ダピドランと8回戦を行い、1回2分15秒KO勝ちでプロ転向以来3連続KO勝ちをマークした。

 もともとスーパーライト級で予定されていたカードだが、直前に相手の都合で1階級上のウェルター級に変更。リングに上がったダピドランは長身で体格も良く、スーパーライト級がベストウェイトの高橋に脅威を与えるかに見えた。実際、長いリーチから繰り出すワンツーには勢いがあったが、高橋に焦りはなかった。

「ガードの上からパンチを受けて、これぐらい(の威力)なら大丈夫」と相手のパワーを分析。2分過ぎ、打ち合いになりかけたところで左フックをアゴに撃ち抜き、フォローの右ストレートでダピドランを撃沈。タイミング、パワーとも秀逸なコンビネーションでテンカウントを聞かせた。

「今日は中盤までいくと思っていたが、先に自分の距離をつかめた」と振り返った高橋。昨年プロ転向以来3試合を経験して、戦ったのはトータル5ラウンドと、即決パンチャーぶりを発揮している。

 南京都高時代に4冠に輝くも、東洋大卒業後はボクシングを離れてサラリーマンを経験しており、今をときめく井上尚弥と同世代の25歳。「今年は勝負」の思いは強い。戦慄的な強打者の参入で、スーパーライト級戦線が楽しみになってきた。

取材◎藤木邦昭

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