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2019-02-28

【ボクシング】プロ協会に花形進新会長が就任 “花形イズム” で明るく活性化をめざす

写真上=渡辺会長(左)からバトンを渡された花形会長。渡辺会長は相談役として協会をサポートしていく
写真◎ボクシング・マガジン

 東日本ボクシング協会の総会が28日、都内で開かれ、現会長のワタナベジム・渡辺均会長の任期満了に伴い、唯一会長選に立候補していた花形ジム・花形進会長の次期会長就任が承認された。任期は4月1日から3年(1期)で、日本プロボクシング協会会長も兼務する。

 花形会長は横浜市出身、72歳。現役時代は長い下積みを経て39戦目で日本フライ級王座に就き、62戦目、5度目の挑戦でWBA世界同級王座を奪取。「努力の男」と呼ばれた。「諦めない」を信条にアラクラン・トーレス(メキシコ)、エルビト・サラバリア(フィリピン)、チャチャイ・チオノイ(タイ)、ミゲール・カント(メキシコ)らフライ級史上に残る名王者たちと戦い続け、宿敵の故・大場政夫(帝拳)とは1勝1敗と星を分けた。

 引退後の1985年、横浜市都筑区に花形ジムをオープン。「継続は力なり」をモットーに選手を指導してきた。2000年には星野敬太郎をWBA世界ミニマム級王者に導き、日本初の師弟世界王者を実現。世界に挑んだ木村章司、菊井徹平、大平剛ら日本王者も7人育成、昨年は女子の花形冴美が自身と同じ5度目の挑戦でジム2人目の世界王者となったほか、負けが込んだ選手も見捨てず、チャンスを与え続けることでも知られる。

 神奈川県のプロ協会加盟ジムで構成する「拳志会」でも長くリーダーシップを発揮、明るく飾らない性格で人望も厚い。協会長就任にあたっては「明るく」「クリーンに」「粘り強く」の花形イズム3カ条を掲げ、ボクシングを通じた青少年の育成や競技人口の増加に意欲を示した。

取材◎藤木邦昭

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