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2024-04-27

【マリーゴールド旗揚げ記念対談vol.2】ジュリアvsMIRAI~前編~「君こそが!」ジュリアがMIRAIにリーダーを期待する理由【週刊プロレス】

トークバトル第2弾の相手はMIRAI(写真左)

5月20日に旗揚げする話題の女子プロレス新団体「マリーゴールド」。その中心人物であり、世界最大のプロレス団体「WWE」移籍もウワサされるジュリアが週刊プロレスで連載している「お騒がせ症候群」の番外編として、旗揚げ戦までの1カ月間で旗揚げメンバー(4月27日現在)とトークバトルを展開。その第2弾にMIRAI(24歳)が登場! 実力的にはジュリア・林下詩美らとのトップ争いが期待されるMIRAIだが、“しゃべり下手”な部分もあって突き抜けきれずにいる。そんなMIRAIにジュリアはリーダー就任のススメ。「MIRAIこそがやらなきゃいけないと私は思ってる」、こう熱弁をふるう理由とは…。なおジュリアvsMIRAI後編は4月28日(日)午前10時ごろ公開予定です!
旗揚げ会見で意気込みを語るMIRAI
――対談シリーズ第2弾、ゲストはMIRAI選手です!

MIRAI「よろしくお願いします! 最初は誰だったんですか?」

ジュリア「弓月。MIRAIは(リングネームに)何かつけないの? ビクトリアみたいなやつ」

MIRAI「え…! でも自分はもともと舞海魅星(まいうみ・みらい)で、スターダムに来た時MIRAIになったので」

――改名経験済み!

ジュリア「そうだったね」

MIRAI「はい。高校生の時点でデビューしたら自分で考えたリングネームにしようと思っていて。赤ちゃんに名前つける時、画数とか調べるじゃないですか。全部大吉になるようにして、あの名前にしたんです。海が好きとか、デビューしたら舞うようなプロレスをしてみたいとか思って」

ジュリア「飛んだり跳ねたりっていう意味で舞う?」

MIRAI「でも、リング練習で現実を見たんですけど(苦笑)。あとは魅力的な星で魅星(みらい)」

ジュリア「そんなに一生懸命自分で作った名前をスターダムに来た時、シンプルなアルファベットに変えちゃったんだね」

MIRAI「みんなが読める名前がいいですよね(笑)」

ジュリア「覚えやすくはなったね。私はただのジュリアだからさ、検索するといろんなジュリアが出てくるんだよ」

MIRAI「私も車が先に出てきちゃいます(トヨタ自動車)」

ジュリア「私も車(アルファロメオ社)。ジュリア・ロバーツ(女優)もいるし、アイドルの子もいるし」

――ジュリアさんはいまや世界に名だたるプロレスラーです。ジュリア界の中でもトップクラスなのでは?

ジュリア「ジュリア・ロバーツと車の次ぐらいには来るかな?(笑)」

――世界三大ジュリアですね!

MIRAI「すごい!」

ジュリア「すごくないわ!(苦笑)」

MIRAI「自分も車とアイドルとかいろいろいて。だからハッシュタグは#MIRAISSにしてるんです」

ジュリア「…ずっと気になってたんだけど、SS君って…なに?」

MIRAI「(顔の左斜め上を指さして)ここら辺にいる方です」

ジュリア「(その空間を睨みながら)…見えるの…?」

MIRAI「MIRAIには見えます(苦笑)」

ジュリア「SNSとかにも出てくるよね?最近見ないけど。最初、MIRAIとはDDM(ジュリアが創ったユニット)で一緒だったんだけど、SS君に関して触れていいのかわからなくて、結局何も聞けないままMIRAIはDDMを抜けちゃった(笑)」

MIRAI「(苦笑)」

ジュリア「…でも自己プロデュースって大事だから。こだわりとか好きを持ってる人は、自由にやった方がいいと私は思うよ。違うなって思ったら変えてみるのも全然アリだしさ、そうやって自分を表現するのも仕事だからね。SS君はちょっと、というか結構不思議だったけど(笑)そんな所もMIRAIの個性だもんね」

MIRAI「私はもともと東女にいて、その頃からストロングスタイルでいたんですよ。でもそれだけだと(ファンに)馴染みきれなくて。でもMIRAIが面白いことを言ったらブレちゃう。だからSS君にちょっと代わりに言ってもらうというか楽しさを出してもらって」

ジュリア「(険しい顔で)…お友達みたいな感じ?最近SS君はどうしてるの?」

MIRAI「元気してます。マリーゴールドではSS君を取り込む予定なんです」

ジュリア「(驚いた顔で)…取り込む?」

MIRAI「次のコスチュームのニーパットがSS君なんです」

ジュリア「へー、取り込む…。SS君を。…SS君、ちゃんと生きてたんだ」

――いまはSS君に頼らずとも、自分を出せるようになったのでは?

MIRAI「そうですねぇ。どうなんでしょう? どう思いますか? どうしていったらいいでしょう?」
魂込めてリングで暴れまわるMIRAI

ジュリア「悩んでるの?」

MIRAI「自分のなかではプロレスラーMIRAIはかっこよくいたいんです。喋ったりしちゃうとボロが出ちゃうというか」

ジュリア「…プロレスラーMIRAIを完璧にかっこいいは無理だよ!」

MIRAI「ええッ(苦笑)」

ジュリア「誰にだってカッコ悪い一面はあるだろ?完璧な人間なんてなかなかいないよ。それでも喋るとボロが出ちゃうのがイヤだったら、練習すれば良いんだよ。例えば映画とか見て、かっこいいと思う人の真似してみたり。でもMIRAIは、リング上はめっちゃかっこいいと思うよ」

――かっこいい試合中と、ちょっとゆるい感じのリング外。ギャップがあったほうが愛せますよね?

ジュリア「まあね。でも、これは私の個人的意見だけど、ユルいユルくないはあんまり関係ないのかなって。ユルい中にも、ブレない自分の言葉や思いがあるかないかが大事なんじゃないかな?」
――その辺も含めて、スターダム時代に安納さんに突っ込まれたりしてましたよね?

ジュリア「なんかあったね。あれはなんだったの?」

MIRAI「そのままです。支持がないっていう」

――自分の言葉で自分の思いを伝えきれてなかったからなんですかね?

ジュリア「難しいところだよね。得意不得意があるから。でも、言葉は大事だよ。プロレスラーにとって」

MIRAI「どうにかしたいところではあります」

ジュリア「無駄にベラベラ話す必要はないけど、ただ試合ができればいいのか。その先にある何かを見ているのか。こうしたいっていうビジョンがあるのか。ほかの仕事に就けない理由があってプロレスをやってるのか、とか。人によってプロレスラーである意味は違うと思うけどさ、MIRAIはレスラーとして何を目指してるの?」

MIRAI「自分は“入り込めるレスラー”になりたいんです」

ジュリア「ファンが感情移入できるレスラーってこと?」

MIRAI「そうですね。飛んだり跳ねたりはかっこいいけど、おー!で終わっちゃう。アツくて、泥臭い感じのほうが入り込めるんです、自分のなかで。(ファン時代)自分がそうだったので、この選手があの時頑張ってたからMIRAIもがんばろう!って。あと何日でプロレス見に行けるから頑張れたし、終わったあとはその余韻でがんばれたから。私も“頑張るもと”になりたいなって」

――ファン時代は誰が好きだったんですか?

MIRAI「新日本プロレスをよく見てました。棚橋さんから入って、オカダさんのファンになって」

ジュリア「MIRAIはオカダさんが好きなイメージがあるね」

MIRAI「試合は石井さんとか真壁さん、後藤さんや柴田さんみたいなごつごつな感じとかすごい好きで」

ジュリア「うんうん。MIRAIと飯田沙耶のシングルなんか、ゴツゴツの最高の試合だったよなぁ。MIRAIは震災がきっかけでプロレスを知ったんだっけ?」

MIRAI「そうです。最初は新日本がチャリティマッチで魚菜市場の駐車場(宮古魚菜市場=2011年10月15日)に来てて。柔道教室の後輩が棚橋さん好きで、それで誘われてみんなで見に行ったら」

ジュリア「プロレスにハマッたと」

MIRAI「ハマりましたね」
MIRAIはジュリア相手でもらしさ満載のトークを展開
ジュリア「旗揚げ会見の時、言ってたよね。ちびっこのヒーローになりたいみたいな」

MIRAI「これからにつなげるためにも、小さい子ってすごく大事だと思っていて。ほかのスポーツを見に行ったら家族で観戦してたりして、僕もあんなふうになりたい!みたいな感じのちびっ子がいるじゃないですか。でも、プロレスはそういうのが少ないかなって」

――女子はとくに年齢層高めの男性ファンが多いですからね。

MIRAI「子どもが目をキラキラさせてくれる存在になりたいなって」

――ファン時代の自分がそうだったように?

MIRAI「はい。あの頃、自分が11歳とか12歳、小6でしたので」

ジュリア「いま何歳だっけ?」

MIRAI「24歳です」

ジュリア「若いなぁ。ぜんぜんこれからだ。キャリアは?」

MIRAI「2019年5月デビューなので、もうちょっとでまる5年です」

――マリーゴールドはMIRAIさんの活躍にかかってきますよね?

ジュリア「弓月にも同じこと言った気がする(笑)。でも、みんなにかかってるんですよ。アクトレスから来た子達を合わせたら、所属は今のところ13人。パズルのピースじゃないけど、13人なら13人全員が全力で、それぞれの役割を真剣に取り組んで、思いっきり輝いて、マリーゴールドというパズルが完成する。まずはそこを目指さないとね。MIRAIはさ、ぶっちゃけ人をまとめたり仕切ったりするの苦手でしょ?」

MIRAI「苦手です」

ジュリア「でもさ、苦手で済ませちゃダメだと思うんだ。やるっきゃない!って状況で、マリーゴールドでは誰が率先してリーダーシップを発揮するんだろうって。私以外で」

――キャリアで言えば奈七永さんとか?

ジュリア「奈七永さんや私がやるのは1番簡単だと思うよ。でも、そうじゃないでしょ。詩美とか…」

――MIRAIさんですよね?

ジュリア「そう。現状ではその2人だと思う」

MIRAI「人をまとめるとかはしてきてなくはないんですけど、なんか…なんていうんだろ、いろんな人がいるから結局、これは自分でやったほうが早いってなっちゃうんです」

――個人的にはその気持ち、わからなくはないです。

ジュリア「でもさ、やらない人にやらせることも大事だから。それができたらお互いの成長に繋がると思わない?」

MIRAI「でも向いてない気がして。向いてますかね?」

ジュリア「向く向かないじゃなくて、やらなきゃいけないの!君が!」

――MIRAIさんこそが!

ジュリア「君こそがやらなきゃいけないと私は思ってる。これからMIRAIがやらなきゃいけないことって増えると思うよ。詩美ともいろいろ話してみないとわからないけど、臨機応変に、みんなに指示出したり、その場をまとめることってとても大事だと思うから」
マリーゴールド勢が表紙を飾った週刊プロレス2297号
――先日、週プロ本誌でマリーゴールドを撮影した際もジュリアさんが仕切ってくれました。

ジュリア「動画を撮りましたね。あれも私は放っとこうと見てたんですよ。いつまでも誰も何も言わないから最後に私が仕切っちゃったけど…」

――そういう役目をこれからはMIRAIさんが…!

MIRAI「(とてもつない困り顔で)はい…!」

ジュリア「そんな顔しないで(苦笑)」

MIRAI「でも私、小学校の時生徒会長やって、中学では副会長だったんです」

ジュリア「ウソでしょ!?」

MIRAI「ホントです。でも聞いてください。(と言って、ジュリアの耳元でヒソヒソと)小学校はMIRAIあわせて同級生9人、中学校は同級生13人でした」

ジュリア「えぇ!?少なっ‼なるほどね、その中で会長をやってたと。ていうか、なんでヒソヒソ声?(笑)」

――ICレコーダーがちゃんと拾ってくれてますし(笑)。

MIRAI「えへへ。高校は6クラスだったんですけど、そこでも生徒会に入ってましたし、応援団もやってました」

ジュリア「応援団いいじゃん。ハチマキとか似合いそうだなぁ。魂込めて!って言うんだろ(笑)。ホントはやればできるんじゃない?」

MIRAI「えー」

――やらざるを得ない立場につけばやれるのかもしれませんね。マリーゴールドの選手会長とかどうですか? 選手会があるのかどうかわかりませんが…!

MIRAI「そうですねぇ」

ジュリア「4月2日に選手・スタッフの顔合わせがあったんだ。そこでみんな意見を言い合ったんだけど、MIRAIはみんなに発表する前に、一回私にコッソリ発表してくるんですよ」

MIRAI「(苦笑)」

ジュリア「コイツ可愛いかよ!って(笑)でも、今後はそれじゃダメだよね。後輩が増えてきて、人の上に立つ立場になるわけだから。もっと自信をもってほしい。MIRAIはとってもいいこと言ってるから」

MIRAI「誰かに連れられてゴハン行くときも、連れて行ってくれた人にしゃべってるみたいになっちゃうんです…」

――この対談、MIRAIさんを詰めてるみたいになっちゃってますね(苦笑)

ジュリア「あはは、ほんとだよ!」

MIRAI「すいません(苦笑)」

――期待されてるからこそだとは思うんです。気持ちのなかではやったるわい!みたいな感じだったりするんでしょうか?

MIRAI「や、やったります(笑)」

ジュリア「言わされてるじゃないか…(苦笑)」

――言わせた感しかありません(笑)。

ジュリア「やってくれよ!」

MIRAI「がんばります!」

ジュリア「マリーゴールドをどんな団体にしていきたいとかある?」

MIRAI「まず団体としては満足度の高いものを提供したい。試合も試合以外も含めてお客様が満足してくれるものを見せていきたいし、選手は、なんていうんだろう、サバサバいきたいです」

――サバサバ?

MIRAI「はい。女子のねちっこい感じのアレはなしで。悪い部分もお互い言い合えるみたいな」

ジュリア「女子の世界って人数が多くなってくるとどうしても、裏で悪口言ったり、派閥ができたり、人間関係でモメたりするからね。それでいろいろダメになったりする」

MIRAI「そういうのはナシで、サバサバ。みんなで言い合って、よくしていきたいです」

ジュリア「それは本当に大事だね。『おまえたち、そんなことやってる場合じゃないよ!』ってハッキリ言える人は必要。私も言ってきたけど、これからは(MIRAIが)そういうことを言っていかなきゃいけない立場になるよ」

MIRAI「自分はその人の意見とか聞いちゃうと思います」

ジュリア「先輩なんだからビシッと言わないと。ナメちゃいかんぜよ!って、下の子たちを怖がらせてやるのもときに必要なことだから。自分にもそういう怖い先輩はいたしね。女って大変だよな(笑)」

――好き嫌いで派閥が生まれがちと言いますか。

ジュリア「そういう時にビシッと言う先輩って必要じゃん。仕切るのもビシッと言うのも、必ず不満を持つ奴は出て来るんだけど、言わなきゃいけない立場に立ったらもう仕方がないよね。裏で悪口言われようと、どうでもいい!と思ってさ」

MIRAI「はい。でも私も言う時は言えるので。スターダムの時も後輩を怒ったことありましたし」

ジュリア「あったね! そうか、MIRAIに任せれば大丈夫だな、うんうん」

MIRAI「えーーー…っ!」

――そこは任せてくださいと言ってください(笑)。

MIRAI「(苦笑)」
※前編はここまで。後編は28日(日)午前10時ごろ更新予定です。

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