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2018-11-29

【ボクシング】京口紘人が2階級制覇に自信 大晦日マカオでブドラー挑戦

写真上=昨日新調したというスーツで記者会見に臨んだ京口。腕周りも太くなったという
写真◎ボクシング・マガジン

 前IBF世界ミニマム級チャンピオン京口紘人(ワタナベ)が12月31日、マカオでWBA世界ライトフライ級スーパー王者ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)に挑戦することが発表された。ブドラーは5月に京口の先輩、田口良一の長期政権をストップしたベテラン。京口は自身の2階級制覇とともに、ワタナベジムにベルトを取り戻すことを誓った。

1階級上げてパワーアップを実感

この日は井岡一翔が4階級制覇に挑むWBOスーパーフライ級戦など、複数のタイトルマッチを開催。京口の試合は同日午後5時からTBSテレビ(関東ローカル)で生中継される。

「ミニマム級のときより、いいパフォーマンスができると信じている」と京口は力強く語った。5月に2度目の防衛を果たした後、減量苦からライトフライ級への転向を決意。9月のノンタイトル戦でインドネシアの世界ランカーに会心のKO勝ちを収め、試運転に成功していた。

「たった1.3kgの差といっても、普通の人の1.3kgじゃない。これからあと6kg落とすのと、4.7kg落とすのではまるで違うし、試合が近くなってもストレスなく練習できるのは大きい」と1階級上げるメリットを強調した。デビューの頃と比べると胸囲も8cmは大きくなったと言い、ミット打ちでもパンチ力の向上を実感するようになった。

ブドラー戦は「序盤がカギ」

 挑む王者ブドラーは京口と同様、ミニマム級から上がってきた選手だが、試合数は35戦と京口の3倍以上。さらに中身は「3倍どころじゃないでしょう」と京口が言うように、メジャー団体の世界戦だけでも10戦8勝を誇る古豪だ。田口戦では序盤から精力的な攻撃で主導権を握り、最終回のダウンを乗り越えて2階級制覇に成功した。

「ブドラー選手はミニマム級の防衛戦でも候補に挙げていたが、それが挑戦という形で対戦できることになって嬉しい。キャリアがあって、独特のやりにくさがあるが、自分のスタイルとは噛み合うと思う」

 勝負所を問われた京口は「1ラウンド目でペースを取られたらまずい。序盤をしっかり戦うこと」とした。「中盤くらいにチャンスが来たら倒せると思うし、最後まで倒す姿勢は崩さずに戦いたい」。

 もともとは田口がブドラーにリマッチを望んでいたが、田口も減量苦があったことから、狙いをフライ級に変更。「挑戦を許してくれた田口さんに感謝しています。『勝てるよ』とも言ってくれました。ワタナベジムにベルトを取り戻す意味でも、モチベーションは高い」と、京口はマカオで新たな道を切り開くことを宣言した。

取材◎藤木邦昭

 

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