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2023-08-06

【アメフト】日大、無期限活動停止に 薬物問題で大学側が処分

春季オープン戦の最終戦、対法大オレンジ戦で、試合前に集まった日大フェニックスの選手たち=2023年6月24日、撮影:小座野容斉

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日本大学は8月5日、アメリカンフットボール部を無期限活動停止処分とした。大学の公式サイトで発表した。同日、アメフト部の現役選手が、覚醒剤取締法違反及び大麻取締法違反の容疑で警視庁に逮捕されたことを受けたもの。

日本大学の発表文は以下の通り。

 本学アメリカンフットボール部員1名が、8月5日に覚醒剤取締法違反及び大麻取締法違反の疑いで警視庁に逮捕されました。本学はこの事態を厳粛に受け止め、深くお詫び申し上げます。
 本学は引き続き、警察の捜査に全面的に協力し、大学をあげて原因究明と再発防止に向けて全力で取り組んでまいります。薬物使用の有害性・危険性・反社会性は明らかであり、厳正に対処する所存です。
 なお、アメリカンフットボール部については本日より無期限活動停止処分といたします。

                  令和5年8月5日   
                    日 本 大 学 

 日大は、8月8日に、林真理子理事長、酒井健夫学長が出席して記者会見を開く予定。

 日大アメフト部「フェニックス」は、関東大学1部TOP8に所属。秋季のリーグ戦日程はすでに発表されており、日大は9月2日の開幕戦で法政大学と対戦、9月16日の今季第2戦では、早稲田大学と東京ドームで対戦することが決まっていた。今回の活動停止によって、今秋のスケジュールが変更される可能性もある。

 日大は、春シーズンには、5年ぶりに復活した関西学院大との春季交流試合を皮切りに、明治大学、東京大学、中央大学、アサヒビールシルバースター、法政大学と対戦し、4勝2敗だった。佼成学園で高校日本一に輝いた1年生QB小林伸光が、入学早々に、シルバースターや法大とのゲームで大活躍を見せており、秋シーズンに向けて期待が高まっていた矢先だった。
春季オープン戦の最終戦、法大オレンジ戦に快勝、試合後にハドルを組む日大フェニックスの選手たち=2023年6月24日、撮影:小座野容斉
今回の経緯

 8月1日、日大アメフト部の寮(東京都中野区)で、大麻使用の疑いがあるという報道が、全国紙各紙やテレビ各局によってなされた。8月3日には、警視庁薬物銃器対策課が、寮に大麻取締法違反容疑で家宅捜索に入っていた。また、7月に、大学側の調査で寮の内部から植物片や錠剤が見つかっており、警視庁が鑑定した結果、植物片は大麻ということ、また、錠剤に覚醒剤成分が含まれていたことが判明していた。

日本協会、関東学連のコメント

 今回の事態を受けて、日本アメリカンフットボール協会(JAFA)は、寺田昌弘会長のコメントを発表した。
 ■寺田会長のコメント
 詳細の確認はこれからになりますが、日本大学アメリカンフットボール部の学生から逮捕者が出たのは、極めて残念です。
 大麻や覚せい剤などの法律違反を犯すのは、スポーツ選手であること以前に人としての良識の問題。アメフト選手の中にその良識が欠けている者がいたことに、ショックを受けています。
 日大アメフト部は5年前の事件を受け、チーム全体が生まれ変わってくれたと信じていたので、この事実は大変残念に思います。


 日大が所属する、関東学生アメリカンフットボール連盟(KCFA)は、廣田慶理事長のコメントを発表した。
■廣田理事長のコメント
このたびは当連盟に加盟する日本大学アメリカンフットボール部の部員が逮捕され、世間をお騒がせしたことならびにアメリカンフットボールという競技の価値を毀損し、アメフト界のみならずスポーツ界全体の信頼を損なうこととなり、深くお詫びいたします。
スポーツ界に限らず、一般社会においても違法薬物は決して許されるものではなく、今回の事態は当連盟の責任者として大変遺憾に思います。同時に、部員個人のプライベートに関わる部分とはいえ、当連盟にさらなる指導力が必要であると反省しております。
当連盟としては先月中旬に外部からの情報提供によって、日本大学アメフト部に薬物使用などの疑いがあることを認知し、その後、同部と密に連絡を取りながら事実関係の把握と確認に努めてまいりました。今後は捜査の進展を見守りつつ、日本大学アメフト部からの報告も踏まえて厳正に対処する所存です。

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