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2020-05-05

【アメフト】名将ドン・シューラ氏死去。通算最多347勝、史上唯一の「パーフェクトシーズン」達成

転機となったQBマリーノの入団

 NFLがストライキによる短縮シーズンとなった1982年、ドルフィンズは久しぶりにスーパーボウルに進出するが、レッドスキンズに敗れる。その年のオフのドラフトがドルフィンズにとってもシューラにとっても転機となった。豪腕QBダン・マリーノの入団だった。

 マリーノはルーキー年の途中からスターターに昇格。2年目の1984年には、当時としては空前絶後のシーズンパス5000ヤード超え(5084ヤード、48TD)を記録し、ドルフィンズは公式戦14勝2敗でスーパーボウルに進出した。しかしQBジョー・モンタナのサンフランシスコ・49ナースに敗れてしまう。

 シューラのドルフィンズが、この後スーパーボウルに登場することはなかった。マリーノ以前のシューラのチームは、ディフェンス&ボールコントロール。マリーノの強肩・クイックリリースと、WRマーク・クレイトン、マーク・デューパーの「マークブラザース」に代表されるパスユニットで、オフェンスは常にNFLでも上位に位置したが、プレーオフでは勝ち抜けなかった。リーグでコンスタントに一けた順位だった守備がマリーノの入団以来弱体化、下位を低迷するようになる。さらにエースRBも固定できなかった。

 1995年シーズン、ドルフィンズはワイルドカードプレーオフで宿敵ビルズに敗退。最終スコアこそ、22-37だったが、第4クオーター開始時点で0-27、ビルズのラン攻撃に300ヤード以上を許した完敗だった。シューラは、引退を表明した。後任のHCは、カウボーイズでスーパーボウル連覇を果たしたジミー・ジョンソンだった。

 シューラが最初にHCとして臨んだ試合は1963年9月15日。以来、1995年12月30日のプレーオフ、ビルズ戦まで33シーズン連続でHCを務めた。連続としてはNFLで最長。その間に、526試合を指揮し、レギュラーシーズンで328勝156敗6分け、プレーオフで19勝17敗(スーパーボウル2勝4敗)、合計347勝173敗6分け。勝率は.665。33シーズンで、19回のプレーオフ出場19回、地区優勝15回。
ジョニー・ユナイタス(コルツ)、グリーシー、モラル、デビッド・ウッドリー、そしてマリーノと、5人のQBを駆使して、6回のスーパーボウル出場を果たしたのもシューラの業績で、マリーノ時代を除けば、QBに依存し過ぎることはなかった。
 また、シューラのチームはペナルティーが少ないことでも知られていた。
1997年、殿堂入り資格が発生した初年度に、「プロフットボール栄誉の殿堂入り」を果たした。

1993年には、325勝を記録した。PHILADELPHIA - NOVEMBER 14: Head coach Don Shula of the Miami Dolphins is carried off the field by Dolphins players after recording his 325th career victory, a 19-14 win over the Philadelphia Eagles, at Veterans Stadium on November 14, 1993 in Philadelphia, Pennsylvania. (Photo by George Gojkovich/Getty Images)

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