
年齢を重ねれば「難聴」になりやすくなります。これを「加齢性難聴」といいます。一般的には50歳頃から始まって、80代は半数以上が補聴器が必要とされるレベルの難聴になっているという調査データもあります。
※最近の補聴器はコンパクトながら、とても高性能になっている。
写真:けんいち編集部
原因はさまざまです。耳の奥の「内耳」には、音を感じる「有毛細胞」がたくさんあります。有毛細胞が加齢とともに傷ついたり、壊れたり、脱落するなどして減少すると、音が聞こえづらくなっていきます。脳に音を伝える神経が衰えたり、音を認識する脳自体の機能が低下するなど、さまざまな部位で機能の低下が起こり、難聴になっていくのだと考えられています。
加齢性難聴は聞こえの回復が難しいだけでなく、放っておくと重度の難聴になる恐れもあります。それだけでなく、最近ではうつ病や認知症になりやすくなるという報告もされています。
慢性化した難聴は、自然に治る、聞こえが戻ることはありません。その場合、損なわれた聞こえを改善する方法は一つ、「補聴器」を使うことです。
補聴器の使用に対しては、邪魔くさい、難聴であることを周囲に悟られたくない、補聴器を使うのはまだ早い…などといった理由で、抵抗を示す人は少なくありません。補聴器に対する誤解もあることでしょう。
しかし、最近の補聴器がいかにコンパクトで、ファッショナブルで、高性能で、使いやすいかを知れば補聴器を見る目も変わってくることでしょう。
補聴器相談医の関谷耳鼻咽喉科・関谷芳正院長が、最近の補聴器の使いやすさ、補聴器購入の正しい手順、購入後の留意点、補聴器店とのつき合い方など、快適な聞こえを取り戻すための方法をアクティブシニア向け健康雑誌『健康生活マガジン「健康一番」けんいち』(全国書店で発売中。発行=株式会社ベースボール・マガジン社)で紹介しています。ぜひご一読ください。

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