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2018-10-31

【柔道】講道館杯 男子2日目展望

※写真上=昨年90kg級決勝。向翔一郎vs釘丸太一
写真◎近代柔道

復活目指す重量級の戦い

講道館杯は11月3、4の両日、千葉・ポートアリーナで開催される。2日目の男子は90kg級、100kg級、100kg超級の3階級が行われる。これらの階級は世界選手権で金メダルを逃しており、代表争いもますます熾烈を極める。復活を期する選手、伸び盛りの選手、円熟味を増した選手たちの激しい戦いに注目だ。

[その2]
大会2日目 11月4日 男子=90kg級、100kg級、100kg超級

男子90kg級

 混戦が予想される階級。ベイカー茉秋(日本中央競馬会)がまだ本調子でなく、長澤憲大(パーク24)も世界選手権でトップには立てず、見通し不透明な部分ある中で、他の選手にもチャンスが残されている。  

 世界選手権団体戦で活躍した向翔一郎(ALSOK)、昨年講道館杯2位の釘丸太一(センコー)、学生王者で背負い投げが切れる田嶋剛希(筑波大3年)、今夏の実業個人優勝の前田宗哉(自衛隊体育学校)、同2位でセンス抜群の渡邉勇人(了德寺学園職)らの上位進出が濃厚か。また、増山香補(明治大2年)、長井晃志(日本体育大2年)のホープも虎視眈々と上位を狙う。

 この他の若手で特に期待されるのは、18年インターハイチャンピオンの村尾三四郎(桐蔭学園高3年)だ。受けが強く腕力もあり、スピードに乗った足技、担ぎ技が出れば優勝も視界に入りそう。さらにベテラン、加藤博剛(千葉県警察)の精度の高い寝技も注目される。

※完全復活成るか、リオ五輪金メダリストのベイカー茉秋(日本中央競馬会)
写真◎近代柔道

男子100kg級

 トップ2のウルフ アロン(了德寺学園職)と飯田健太郎(国士舘大2年)は出場せず、昨年2位の下和田翔平(京葉ガス)と3位の西山大希(新日鐵住金)が有力。下和田は長身からの大外刈り、西山は足技に内股が出れば優勝に近づく。ここに肩のケガから復帰の羽賀龍之介(旭化成)が割り込んでいけるか。初戦で若手の山下魁輝(国士舘大2年)と対戦する。

 この他に注目は、全日本学生優勝の伊藤好信(東海大3年)。背負い投げが出れば、勢いよく勝ち上がるだろう。また、実業個人チャンピオンのベテラン垣田恭兵(旭化成)は低い背負い投げに威力を持ち、若手では18年全日本ジュニア覇者の関根聖隆(筑波大1年)がクレバーな柔道を見せてくれそうだ。全日本にも出場した山口貴也(日本大1年)にも期待したい。

※2月のGSデュッセルドルフで肩を脱臼、久しぶりに畳に戻ってきた羽賀龍之介(旭化成)
写真◎近代柔道

男子100kg超級

 原沢久喜(フリー)と小川雄勢(明治大4年)の世界代表組が欠場で、若手にもチャンスが広がった。その中で大いに注目されるのは斉藤立(国士舘高2年)。今年はインターハイと全日本ジュニアの2タイトルを取った。恵まれた体躯から繰り出す大外刈りや体落としが強烈。近未来の大舞台を狙う上で試金石になる大会となる。上田轄麻(新日鐵住金)との初戦に注目だ。

 アジア大会は不本意な結果に終わった王子谷剛志(旭化成)は、ここでしっかり結果を残したいところだ。ベテランでは上川大樹(京葉ガス)の戦いが見逃せない。パワフルな支え釣り込み足と内股が出れば勝算ありだ。七戸龍(九州電力)ももうひと花咲かせたい。伸び盛りの若手では影浦心(日本中央競馬会)、太田彪雅(東海大3年)、香川大吾(東海大4年)、中野寛太(天理高3年)らが虎視眈々と上位をうかがう。

※アジア大会での悔しさを晴らしたい王子谷剛志(旭化成)
写真◎近代柔道

大会情報

◇期日
11月3日(土・祝)、4日(日)
※両日とも9時開会、17時閉会予定
◇会場
千葉ポートアリーナ(千葉県千葉市中央区問屋町1-20/TEL 043-241-0006)
※最寄駅=JR千葉駅、JR千葉みなと駅、京成電鉄千葉中央駅、千葉都市モノレール市役所前駅
◇日程
3日/男子60kg級・66kg級・73kg級・81kg級、女子70kg級・78kg級・78kg超級
4日/男子90kg級・100kg級・100kg超級、女子48kg級・52kg級・57kg級・63kg級
◇チケット情報
指定席2,000円、一般(自由席)1,000円、高校生以下(自由席)500円 ※未就学児無料
【前売販売(イープラス)】
10月9日(火)10時より販売中
【前売販売(全柔連事務局)】
10月9日(火)より11月2日まで、一般と高校生以下のみ代金引き換えで販売(平日10~12時・13~17時)
【当日販売】
両日とも7時45分から大会会場入場券販売場所にて
◇テレビ放映(予定)
3日/NHK BS1 16時~
4日/NHK BS1 15時~

次は大会2日目 女子48kg級、52kg級、57kg級、63kg級を紹介します。
文◎近代柔道編集部

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