心拍トレーニング製品のリーディングカンパニーであるポラールが、世界初となる手首でのランニングパワー計測をはじめとした最新鋭の計測・分析機能を搭載したマルチスポーツウォッチ「ポラール・ヴァンテージV」を発表した。10月31日に行われた発表会には、シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんが登場。トークセッションでは、日常生活で活用しているポラールの心拍計について熱く語った。その内容を紹介する。
写真:ポラール・エレクトロ・ジャパン株式会社の園部英生代表取締役(左)の質問に答える高橋直子さん 撮影:編集部
――この9月にポラールのアンバサダーになられましたが、普段のトレーニングでどのように使っていますか。
高橋 朝起きて、仕事に行くときも、トレーニングをするときも夜寝て、朝起きるまで、自分のパートナーのような形で今、一緒に支えてもらっているアイテムです。
トレーニングとしては、まず、自分の一瞬一瞬を無駄にせずに、過ごすことができる、そんなパートナーとして、活用しています。というのも、まず、GPSで距離を測ってもらえる。そして、その距離を何分ペースで走っているのか、速度を測ってもらえる。運動強度である心拍数が出てくるということで、今の状態を瞬時に把握ができます。最大の自分の力を出し切るといったサポートをしてもらっています。
また、走るというと、どうしても自分の家の周りだけと思いがちですが、私の場合は、出張に行ったり、遠征に行ったりします。そういうところでも同じように距離を測ってもらえるので、同じようなトレーニングをどこにいてもすることができるメリットがあります。
トレーニングだけでなく、体調管理もしてくれる機能もあります。上級ランナーだけでなく、一般ランナ-にも活用してもらえます。私の場合、朝起きて、一番最初にすることが、その日の睡眠の質と、時間を図ることです。
園部 ちなみに睡眠の質はどれくらいですか。
高橋 私はわりと高いほうで、3.5から4くらいなんですが、疲れているときは、2くらいしかいないときもあるんですね。それを見比べながら、自分の今の体調を把握することができる。自分のなかでは6時間半を寝て、3.5の質を目指すようにしているのですが、寝返り1つ、全部が結果として出てくるので、その日の体調が朝起きてわかる。
園部 体調とデータは相関がありますか。
高橋 現役時代は、朝起きると、当時は心拍計がなかったので、手首に片方の手を置いて、自分がその日の朝、1分間にどのくらいの心拍数かを測るのがいつものことでした。調子がいいと35拍、少し疲れていると42拍くらいということで、42くらいになると朝練習がきつくなるといった、自分の中でのバロメーターをもってしていました。
今は、現役よりも少し、疲れがあるのか、機能も少し落ちてきているのか(笑)、朝起きると45くらいで。45を目安として、自分の疲れ、今日の体調を知ることができています。
――これだけ使っていただけると、これぞ、アンバサダーという感じなのですが…。
高橋 本当に面白いですね。自分の体調をしっかり管理することができるのは。そのあとに、インターネットにつなげることができれば、スマホやタブレット端末などで見られます。それを日誌のように蓄えて、その変化を見るのも楽しみです。もし、ご興味があったら、このあとにそのデータをお見せします。
――なくてはならないアイテムになっているということなのですね。新製品のバンテージVを早速装着していただいているのですが、これを使っていただいていて、この新製品ですごいと思った機能はありますか。
%%高橋%も{red} すごいことだらけですね。心拍数だけでもすごいと思って走っていたのですが、脚のパワーを測ることができる機能があります。これは、今まで、自分の成長というのは、タイムが速くなった、試合のときに自分の伸びを感じるということはありましたが、普段の生活のなか、練習のなかでは、成長というのはなかなかわかりずらいのです。
そんなときに今日やった練習と同じことを1カ月後にしたときに、その同じことが練習のなかでどう変化をして、どう力がついたというのが、数値化してみることができるわけです。坂道での脚の力、向かい風の力などを含めて、自分のフォームを改善したりできます。また、自分の成長を見ることができて、練習メニューに反映させたり、自分を熟知して、素晴らしい練習メニューにつなげられる、ステップアップにつなげられると思います。
――そのあたりは期待通りでしょうか、社長。
園部 そうですね、そこが一番。ランニングパワーが今回のモデルの肝ですから、今、お話があったような使い方をされるのがランナーにとって、早く成長していく要素になっていくと思います。
高橋 それだけではなくて、ランニングのトレーニングプログラムを作ってくださるという機能もあります。自分のなかで、例えば、2月にある大会に、自分はどのように練習をしたらいいのか、と。日にちさえ登録すれば、今までのデータや自分の体調で、大会までの練習メニューを組んでくれるんです。自分のパーソナルトレーナーがいるようなものですね。トレーニングに打ち込むことができるのも、最新技術だと思います。
――人の力が要らなくなってしまうような世界ですね。
園部 みなさんがパーソナルトレーナーについていただいてトレーニングをするのは、なかなか難しいので、そういったところを、ポラールのデバイスを使って、トレーニングをしていただければ、もう少し手軽に走力を上げることができると思います。つけていただくとデータが見えるので、それがモチベーションになっていくと思います。
高橋 心拍数で体の内側を知って、脚のパワーで外的な部分の強さを知る。両側からデータをもとにして、パーソナルトレーナーとして練習メニューを立てていただける。何よりも自分に合ったメニューを立ててもらえるというメリットはすごく大きいと思います。
――わかりやすいというのはいいですね。
高橋 自分のデータが、トレーニングメニューのもとになっているのはいいですね。
――現役時代、こういうものを使ってトレーニングをされていたのでしょうか。
高橋 1kmずつのタイムを測るというのが主で、非常にアナログでしたね。走っていて心拍数を測ろうと思っても、終わったあとにすぐに止まって、自分で手を当てて測るというのが唯一の方法でした。今は、走っていても時計を見るだけで、タイムと同時に心拍数が出てくるんですね。
また、どの強度が自分にいいんだろうとか、どれくらい追い込めているのだろうとわからない方も一般ランナーの中にはいると思うのです。標示される心拍数は色が変わるんです。青、白、緑、赤というふうに。自分がどれだけ追い込んでいるのかが、一瞬にしてわかる。自分がどれだけの強度なのかを常に瞬時に計りながら見ることができます。
――ランニングをされている方が増えていますが、初心者から始まって、中級、上級って、それぞれに使い方が違うとは思うのですが…。
高橋 使い方は違うと思いますね。初心者は、できるだけ走ることに慣れたり、長く体を動かすことを楽しんでもらえないので、あまり心拍数を高くしない。表示にすると赤い色にならないように、少し抑えて走ったほうがいいと思います。私はしゃべっていてしぇべれるくらいの速さで走るのがいいですよとお伝えするのですが、いつも2人以上で走るとは限らないじゃないですか(笑)。1人で走りながらしぇべっていたら、気持ち悪かったりする(笑)。なので、それをどういうふうに測るかというと、やはり赤にならないように、少し抑えてもらう。運動の強度が瞬時にわかるので、長い時間動くということに慣れてもらいたいと思います。
中級者の方は逆に、赤い色の表示になるように、心肺機能を整えるような、鍛えるようなトレーニングをしてもらいたいと思います。そうすることでランナーとしての幅が広がります。ステップアップする力もつけられます。
上級者はたくさんの練習メニューができるようになるので、パーソナルトレーナーをつけて、トレーニングを組み込んでもらって、それとともにやることによって、レースに向けて自分を最大に出すような自分にできると思います。
――このディバイスの対象のなる幅は広いですね。初心者の方はつけていただいて、徐々に高めていく。そのあたりも、しっかりと考えられていたのでしょうか、社長。
園部 その通りです。ここで違うとはいえないですよね(笑)。ポラールのディバイスは、スポーツをやっている方、特にランニングやトライアスロンをやられている方には、最適なディバイスです。これまで心拍を測るというのは、まだまだ皆さんにとって特別のことのような感じだったと思うのです。近年、心拍を測るということは一般的なことになってきましたし、正確性がすごく大事になっています。ポラールのディバイスを使って、ランニングとトライアスロンに挑んでいただければと思っています。
高橋 私も9月に2本のハーフマラソンに出ました。海外のレースだったのですが、土地勘がなかったり、自分がどれくらい追い込んでいるのかわからないのですが、すごくサポートをしてもらいました。その記録を日誌のようにつけていけるのが、モチベーションにつながりました。
――自分を管理していくには、とてもわかりやすいですよね。
高橋 一般の方々は毎日走れるという人は少ないと思います。もちろん、私も今は1週間に3回以上走るということを目標にしているのですが、走るときだけに生かされるウォッチではないのです。走れなかった日は、どれくらい体を動かして、どれくらい歩いて、どれくらいカロリーを使ったかということをすべて把握することができます。登録していると、自分の何%まで達成できましたよというデータも出てきます。今日はこれくらい動けたんだなということがわかる。また、夕方に見て、「まだ今日は60%くらいだから一駅歩いて帰ろうかな」とかというように、自分の体調管理をしていけます。
――高橋さんのお話を聞いていると、なくてはならないものになっているような感じですね。これから、季節的にはランニングをするには最適な季節です。走られる方にむけて最後にメッセージをいただけますか。
高橋 本当に走りやすい気候になってきて、大会もこれからどんどん続いていきます。初心者の方も、中級の方も、上級の方も本当に、練習パートナーやコーチとして、このディバイスは皆さんをサポートしてくれるものだと思います。皆さんのランニングが充実した楽しいものになるように私も応援しています。またいろいろな大会に私も参加をしているので、皆さんとこの時計の談義ができるようにしていきたいと思います。
――みんなでつけて走ると楽しそうですね。
高橋 これをつけていると、「それ、いいの?」と聞かれることが多いのです。本当に多くの人に知ってもらいたいと思います。
――ありがとうございます。
高橋尚子 Naoko TAKAHASHI
2000年シドニーオリンピック女子マラソンで金メダリスト2001年のベルリンマラソンで2時間19分46秒の当時の世界記録を更新して優勝。現在、公益財団法人日本陸上競技連盟理事、公益財団法人日本オリンピック委員会理事、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会アスリート委員会委員長、高橋尚子のスマイルアフリカプロジェクトやスポーツキャスター、JICAのオフィシャルサポーターとしても活躍中です。また、ランニングを通じて日本中に走ることの素晴らしさも発信し続けている。
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