
ボストン2日目は、ちょっと早めに目が覚めた。やはり13時間の時差に対して体は正直だ。参加メンバーと約束していたので、6時半からかの有名なMIT(マサチューセッツ工科大学)までジョギング。それにしても気温が低く、風が強い。明日のレースはどうなることか。東からの風はワンウエーのボストンマラソンのコースでは、完全な向かい風。天気予報を調べると、明日は東北東の風9mで、気温は2℃、体感気温はマイナス7℃だという。厳しいレースになりそうだ。
ただ、こういうレースに強いのが川内優輝選手。寒さに弱いケニアやエチオピアの選手の上位争いになんとか食い込んでほしい。
朝ジョグの途中でフィニッシュ地点を見学。フィニッシュラインに向かって、青いスリーストライプスが伸びていた。ロンドンマラソンやベルリンマラソンでも見かけたが、そのときには、点線のようになっていたように記憶している。このように1本の長い線になると、ちょっと感動。スポンサーがアディダスでなければ、こんな演出はできない。

朝食を済ませたあとにEXPOへ。ナンバーカードをピックアップしたあと、様々なブースを回った。

Tシャツの受け渡しは、若いボランティア。

ボストンカラーのアディゼロ ボストン。EXPOでは売り切れたいたが、adidas RNBASEでは、まだ在庫があった。
主要なメーカーがブースを出していたが、スポンサーのアディダスのブースはひときわ大きく、品物も充実していた。青と黄色のボストンカラーのアディゼロ ボストンは、品切れになっていた。残念がっていると、スタッフが自分が履いているシューズを抜いて、写真を撮らせてくれた。
いろいろなブースを見て回ったが、アメリカは以前から厚底が主流だったが、いまはそれに輪をかけて厚くなっているようだ。ホカオネオネはもちろん、スケッチャーズやアルトラなどもかなりの厚底を出していて、いずれも軽い。この流れは当分続くのだろうと感じられた。
そのなかでも個人的に注目したのが、OOFOSというリカバリーシューズ。走るために開発されたわけではなく、あくまでリカバリー用だが、気持ちよさそうだ。日本でも今年の2月から取り扱いが始まったようだ。

OOFOSのリカバリーシューズ。

EXPOの書き込みはぎっしり。人が書いた上にさらに書く人がいる。
EXPOのあとは、プレスカードを受け取るために、ヘッドクオーターのあるホテルへ。このホテルには招待選手たちも宿泊している。川内選手に会えるかと期待したが、そんな偶然はなかったのだが、シューズのリサイクル用のボックスを覗き込むと、どこかで見たシューズが。踵の部分には、「SAITAMA」の文字。これは紛れもなく埼玉県庁職員のもの。本人には会えなかったが、シューズに出会えたのでよしとしよう。

フィニッシュ地点の近くにあるadidas RUN BASEへ。EXPOとは少しだけ品揃えが異なっていて、お土産にしたくなるものが多いのだが、いかんせん、サイズが日本人サイズのものが売り切れていて、XLやXXLというものが多かったので、結局買わずじまい。ショップの中央にはボストンマラソンの高低を示す模型が展示されていた。これが分かりやすい。どのあたりにどのような坂があるか、これを観れば一目瞭然。ワンウエーだから余計にわかりやすいのかもしれない。

この模型、すごくわかりやすかった。
昼食を食べる前に、日本人ランナーの「ボストンうどんの会」という昼食会があるということを友達が教えてくれたので行ってみることにした。毎年集まっているそうで、今年は50人くらい集まった。中心になっているじゅんこさんによると、アメリカ在住の人と日本から行く人、年々増えていって、今ではこのお店に入りきらないので、25人ずつ2グループに分け、前半と後半の入替のときに写真を撮影することのなったそうだ。
うどんの会には参加しなかったが、昼食は同じお店「itadaki」でてんぷらうどんをいただいた。

うどんの会。毎回少しずつメンバーが入れ替わっている。

昼食のあとは、フィニッシュエリアでスポーツショップを覗いたり、スーパーマーケットでお土産を物色したりした。アンダーアーマー、ナイキ、ニューバランスのショップは、いずれもマラソン一色。この街がマラソンに愛された街であることがよくわかった。きっとこの時期だけではないのだろう。有名なマラソンスポーツというスポーツショップは、入場制限をしていたので入れなかった。
再びフィニッシュラインの近くを通ると、路面に花束が手向けられていた。あの忌まわしいテロ事件の現場だ。こうやって事件を風化させないという思いが、多くの人の心に中にあるのだろう。

事件が起きたのは、2013年なので今から5年前のこと。『パトリオット・デイ』という映画にもなっている。
いよいよ明日は、122回目のボストンマラソンがスタートする。低温のうえ、雨と向かい風という最悪ともいえる天候のなか、どんなドラマが生まれるのか。楽しみでもあり、不安でもある。
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