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2017-07-07

夏を乗り切ろう!  熱中症を引き起こす3つの要因

梅雨はまだ明けませんが、暑い日々が続いていますね。
身体を動かす人は特に、熱中症にならないための対策が必要です。
現在発売中の8月号では、帝京大学医学部附属病院救命救急センター長の三宅康史先生に
熱中症予防・対処法について幅広くご解説いただいています。
ここではその内容を抜粋して、要点をご紹介します。

熱中症を引き起こす要因

熱中症は、環境身体の状態行動の3つの要因によって引き起こされます。
それぞれ下記のような状況下で起きやすいといえます。

部活動やクラブで特に気を付けたいのは、まだハードな練習に慣れていない新入生。
身体が慣れていないことに加え、頑張りたい気持ちから弱音を吐けない現状もあります。
また“弱音を吐けない”部分でいうと、キャプテンなどの責任ある立場の人も
注意が必要です。
責任感から休むに休めず、死亡事故に至ったケースもあります。
周りで見ている指導者・保護者は、選手たちの様子をよく見ることはもちろん、
その日の気温と湿度をチェックし、場合によっては練習を早めに切り上げたり
あまりに暑い日には中止することも視野に入れ、安全管理を徹底しましょう。

暑熱環境下の運動時には、身体を冷却したりこまめに水分を補給したりすることが大切
ROME, ITALY - MAY 17: Laura Siegemund of Germany cools down with an ice pack during her second round match against Simona Halep of Romania on Day Four of The Internazionali BNL d'Italia 2017 at the Foro Italico on May 17, 2017 in Rome, Italy. (Photo by Michael Steele/Getty Images)

もし熱中症になってしまったら?

まず、暑熱環境下で体調不良になった場合は、熱中症を疑ってください。
意識がおかしい場合には、迷わず救急車を呼ぶこと。

意識があれば、涼しい場所に移動し、ベルトやネクタイなどの服装を緩めます。
そして冷たいペットボトル飲料や濡らしたタオルなどを脇の下や脚の付け根に当て、
身体を冷やしてあげましょう。

熱中症になると水分が不足するので、冷たいスポーツドリンクや経口補水液を飲みます。
このときのポイントは、ペットボトルのふたを開けたら、
飲料を渡して自分で飲んでもらうこと。
そうすることによって、ボトルが持てるか、むせたりこぼしたりせずに飲めるかなど
意識障害の判断もできるためです。
水分補給だけでなく、意識がはっきりしているかも観察し、
うまく飲めないようであればすぐに病院に連れて行きましょう。

熱中症は、日差しの強い屋外のみならず体育館などの屋内でも起こります。
スポーツをする選手本人への注意喚起をしつつ、
指導者や保護者も、選手の様子をつぶさに観察し、
十分な注意を払いながら活動に当たってください。

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