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2025-12-17

【アメフト】日大「有志の会」が一橋大を47-0で下す コールド勝ちで2部Bブロック1位に

ラストゲームで2INT 1TDの活躍で文字通り闘将を体現した日大主将LB三ケ尻=撮影:佐伯航平

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アメリカンフットボールの関東大学2部リーグBブロック2次上位リーグは12月13日、日本大学「有志の会」と一橋大学の試合が行われ、日本大学が47-0で勝利した。日大は攻守・スペシャルのすべてで主導権を握り、第4Q残り5分32秒でコールドゲームが成立。攻撃が4TD 2FGを奪い、守備でも2つのピック6(インターセプトリターンTD)を記録する試合運びで、2部Bブロック1位を決めた。日大は今季のリーグ戦を6戦全勝で終え、来季は1部下位リーグのBIG8での戦いに臨む。【北川直樹】

日本大学「有志の会」 ○47-0● 一橋大学(@日本大学グラウンド)

第1Q:先制FGから主導権を握る

試合開始直後、一橋大はオンサイドキックを選択したが、日大がこれをリカバー。日大はハーフライン付近から最初の攻撃を開始した。

RB酒井佑昌(3年=箕面自由)のラン、QB川端迅(2年=千葉日大一)からWR森建斗(4年=日大鶴ケ丘)へのパス、WR青木峻(4年=駒場学園)のジェットスイープなどで前進し、敵陣10yd付近まで侵入。しかし反則で後退し、4分にK石上元輝(4年=日大鶴ケ丘)がFGを成功させて3-0と先制した。

続く一橋大の攻撃は自陣32yd付近から始まったが、前進できず3&アウト。日大は自陣30yd付近から次の攻撃を開始する。

QB川端からWR冨士原優斗(3年=仙台育英)へのトス、WR森へのパスなどでテンポよく前進。敵陣18yd付近からはRB酒井のラン、川端のキープでゴール前に迫り、最後はTE中澤拓也(1年=佼成学園)が左サイドのショートアウトでTDパスをキャッチ。10分に10-0とリードを広げた。

一橋大の攻撃は、日大DL會田空都(3年=横浜立野)のQBサックなどで前進できず、第1Qを終えた。


TDを決めた佼成学園出身のルーキーTE中澤=撮影:北川直樹

第2Q:守備陣が2つのTD、流れを決定づける

日大は自陣40yd付近から攻撃を再開。QB川端からRB桑野稜也(1年=日大一)へのパスで1stダウンを更新すると、青木、冨士原へのパスで敵陣35yd付近へ前進。2分に川端からWR青木へのTDパスが決まり、17-0に。

前半終盤にはQBを石上に交代。石上は自陣20yd付近からのシリーズで前進するものの、得点には至らない。

直後の一橋大の攻撃で、LB三ケ尻がパスをインターセプト。そのままリターンTDを決めて24-0にすると、続く一橋大の攻撃でもSF白井快(3年=日大鶴ケ丘)がインターセプトリターンTDを記録。一気に突き放した。

前半終了間際にも三ケ尻が2本目のインターセプトを奪い、3つのインターセプト(うち2つはピック6)という強力守備を見せ、31-0で試合を折り返した。

今季INTリターンTDを幾度も記録した日大SF白井=撮影:北川直樹
今季INTリターンTDを幾度も記録した日大SF白井=撮影:北川直樹

第3Q:FGとQB小林のTDパスで加点

後半開始直後、一橋大のパントをWR森がリターンし、敵陣15yd付近から日大が攻撃を開始。パス失敗が続き4thダウン9ydとなったが、FGを成功させて 34-0とした。

続く一橋大の攻撃はハーフライン付近まで前進するも、4thダウンギャンブルが失敗。日大が攻撃権を得た。

ここでQBは小林に交代。RB桑野へのパス、小林自身のスクランブルで敵陣20yd付近まで進むと、7分に小林からWR余越海皇(3年=岩倉)への右サイドへのTDパスが決まって41-0に。

一橋大は次の攻撃シリーズで再び4thダウンギャンブルを試みるが失敗し、第3Qを終えた。

日大WR森はレシーブ、リターンで活躍した=撮影:北川直樹
日大WR森はレシーブ、リターンで活躍した=撮影:北川直樹

第4Q:石上のTDでコールド成立

日大は自陣48yd付近から攻撃を開始。QBは再び石上が登場。青木、冨士原へのパスで前進し、4thダウンインチもギャンブルで更新。 

石上から森、青木へのパスでゴール前2yd付近まで迫ると、4thダウンtoゴールで石上がダイブ。自らTDを奪い、47-0となった時点でコールドゲーム(前半終了時 35 点差、3Q終了時28点差がついた場合にランニングタイムに移行し、リードしたチームが得点した時点で試合終了)が適用され、残り時間5分32秒で試合終了となった。 

 学生ラストゲームを締めくくるTDを決めた日大QB石上=撮影:北川直樹
学生ラストゲームを締めくくるTDを決めた日大QB石上=撮影:北川直樹

BIG8へ向けて攻守の総合力を証明

日大は前半に守備が2本のピック6を奪い試合の流れを完全に掌握。LB三ケ尻、SF白井のインターセプトに加え、DL會田のQBサックなどライン戦を起点とした攻めの守備で一橋大を完封した。

攻撃では川端を起点に、石上、小林とQBをローテーションしながら得点を重ねた。川端は2本のタッチダウンパスを含む多彩な攻撃を展開し、交代出場の石上、小林もそれぞれTDを決めて層の厚さを証明した。

一橋大は、積極的に4thダウンギャンブルを試みたが、日大の強力な守備の前に得点を挙げることができなかった。

この結果、日大は6戦全勝で2部Bブロック1位、一橋大は5勝1敗で2位となり、来季はともに1部下位リーグのBIG8で戦うこととなった。

日本大学「有志の会」2025年秋シーズン 試合結果

日本大学「有志の会」の2025年秋シーズン(関東大学2部リーグBブロック)における試合結果は以下の通り。

1次リーグ 第1グループ
第1節:9月7日(日本大学グラウンド)
日本大学 ○37-3● 専修大学(コールドゲーム)

第2節:9月21日(アミノバイタルフィールド)
日本大学 ○55-7● 関東学院大学(コールドゲーム)

第3節:10月5日(日本大学グラウンド)
日本大学 ○55-0● 工学院大学(コールドゲーム)

第4節:10月19日(日本大学グラウンド)
日本大学 ○48-7● 芝浦工業大学(コールドゲーム)

1次リーグ成績:4勝0敗(勝ち点12)
・得点:195点
・失点:17点

2次上位リーグ
11月15日(富士通スタジアム川崎)
日本大学 ○35-6● 上智大学

12月13日(日本大学グラウンド)
日本大学 ○47-0● 一橋大学(コールドゲーム)

2次上位リーグ成績:2勝0敗(勝ち点6)
・得点:82点
・失点:6点

2025年秋シーズン 通算成績
・通算成績:6勝0敗
・勝ち点:18
・総得点:277点
・総失点:23点
・平均得点:46.2点/試合
・平均失点:3.8点/試合
・コールドゲーム:5試合

今季QBで初めての登場となった日大小林。数プレーでTDにつなげる勝負強さは圧巻=撮影:北川直樹
今季QBで初めての登場となった日大小林。数プレーでTDにつなげる勝負強さは圧巻=撮影:北川直樹

小林からのTDパスを受ける日大WR余越=撮影:北川直樹
小林からのTDパスを受ける日大WR余越=撮影:北川直樹

OLに守られてパスを投じる日大QB川端=撮影:北川直樹OLに守られてパスを投じる日大QB川端=撮影:北川直樹

アグレッシブにプレッシャーを懸け続けた日大守備のフロント=撮影:北川直樹
アグレッシブにプレッシャーを懸け続けた日大守備のフロント=撮影:北川直樹


シーズンを通して大活躍だった日大DL會田=撮影:北川直樹
シーズンを通して大活躍だった日大DL會田=撮影:北川直樹

北川直樹

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