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2018-11-12

【ソフトボール】日本男子リーグ決勝トーナメント、覇者は平林金属!

※圧倒的な強さで3年ぶり4度目の優勝に輝いた平林金属
取材・文◎大久保 亘
写真◎松村真行/ソフトボール・マガジン

東西2位チームが1位が待つ準決勝へ

 日本男子リーグの決勝トーナメントが、11月10日(土)、11日(日)、京都府京都市にある、わかさスタジアム京都で行われた。今年は東西リーグから上位3チームずつが出場(昨年までは上位4チームずつ)。一発勝負のトーナメントによって、今年の男子日本一の座を争った。

 10日の第1試合は、大阪グローバル(東2位)とダイワアクト(西3位)が対戦した。最多4度の優勝を誇るダイワアクトに対して、10年ぶりの出場となった大阪グローバルがどう立ち向かうかが注目された。大阪グローバルのエース・北添政樹からは、この一戦にかける思いがヒシヒシと伝わってきた。持ち前のコーナーを丁寧に突くピッチングで、ダイワアクト打線を封印。両チーム無得点のまま迎えた5回裏に土井涼輔が決勝点を挙げ、1対0で勝利した。

 続く第2試合は、大阪桃次郎(西2位)とデンソー(東3位)が対戦。こちらも第1試合と同様の投手戦が展開された。大阪桃次郎は、左腕・河野拓郎のコントロールが冴え渡り、2度のダブルプレーを奪うなどピンチの芽を摘んだ。一方のデンソー・山脇佑也も持ち前の多彩な変化球を駆使して、大阪桃次郎打線をかわしていく。その中で、大阪桃次郎は2回裏、植田貴也がソロ。6回にも植田の内野ゴロの間に追加点を奪い、2対0で逃げ切った。

東西の1位が順当に決勝へ

 翌11日の準決勝からは、いよいよ東西の1位チームが登場。準決勝の第1試合は、平林金属の投打の二刀流・松田光の独壇場となった。大阪グローバルの北政から初回にいきなり2ランを打ち込むと、3回にはソロ。さらに6回には満塁から走者一掃の三塁打。松田のバットが、すべての打点をたたき出した。投げても大阪グローバル打線を2安打1失点に抑え込み、6対1で勝利した。

 続く準決勝の第2試合は、ホンダエンジニアリング・大石司、坂田大士が豪快な一発を打ち込み、大阪桃次郎に快勝した。昨年の1回戦と同じ顔合わせで、昨年は大阪桃次郎に軍配が上がっていたが、ホンダエンジニアリングがその雪辱を果たしたことになる。

平林金属が投打で圧倒!

 これで東西の1位チームであるホンダエンジニアリングと平林金属が、リーグの順位通りに順当に勝ち上がったことになる。この両チームの対戦は、3年前の決勝戦の再現となった。奇しくも場所も同じわかさスタジアム京都。3年前は平林金属が制しているが、今年もその縁起の良さを引き継いでいた。

 平林金属が初回から猛攻を仕掛ける。宇根良祐のソロ本塁打を皮切りに、井上知厚の2ランなど、この回だけで6安打9得点。ほぼ勝利を手中に収めた。ホンダエンジニアリングも床井優介、浦本大嗣のソロ本塁打で粘りを見せるが、平林金属はなおも攻撃の手を緩めない。3回には、前の2打席で勝負を避けられていた松田が、ソフトボール用フェンスの先にある野球場のバックスクリーンまで届く超特大の2ラン。これにはホンダエンジニアリングも戦意喪失。14対3という予想外の大差がつき、5回コールドで平林金属が3年ぶりの頂点に立った。

初回、平林金属のルーキー・宇根が先制のソロ本塁打を放つ
写真◎松村真行/ソフトボール・マガジン

宇根のソロ弾で先制した平林金属は、四球の松田を置いて井上が2ラン本塁打で続いた
写真◎松村真行/ソフトボール・マガジン

自慢の打線で勝ち上がったホンダエンジニアリングだったが、好投する松田の前に屈した
写真◎松村真行/ソフトボール・マガジン

投打で輝きを放った二刀流・松田。3年ぶり日本一に酔いしれた
写真◎松村真行/ソフトボール・マガジン

 平林金属はこれで4度目の日本一。ダイワアクトに並んで最多タイとなった。ベテランの域に入ってなお輝きを増した松田を筆頭に、タレントぞろいの選手たち。指揮官・吉村啓監督の魅力的なチーム運営。平林金属の強さが際立った大会だった。

 なお、日本男子決勝トーナメントの詳細は、12月22日(土)発売のソフトボール・マガジン2月号に掲載予定です。

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