
女子TOP日本代表が優勝を遂げた東アジアカップの舞台となった青森県弘前市の『はるか夢球場(弘前市運動公園野球場)』。「弘前」「はるか」と聞いてピンときたかたもいらっしゃると思うが、この球場名の由来は北京五輪監督で現在は弘前市役所の職員を務める齋藤春香さん。弘前市民からの公募を経て2012年に命名されたのだという。2015年11月より改修工事として、観客席の拡張(6700人→14800人)、内外野の人口芝化、照明塔の増設などが行われ、今年5月の改修後はじめての試合として『第6回 東アジアカップ女子ソフトボール大会 2017 in HIROSAKI』が開催された。
ソフトボール的一番の注目ポイントは、何と言っても、マウンドからホームベースまでが土になっていること。通常、野球場での大会開催の場合は、芝の上にマットを敷く形で投球を行っていたが、ピッチャーの身体への負担が懸念されていた。そこで、今回の改修にあたって齋藤氏の意見を取り入れ、土のマウンドが実現したという。「(現役時代)ピッチャーが投げづらそうにしているのを何度も見てきました。ケガにつながることもあると思いますし、土の上で投げるのが一番いいと思ったんです」と齋藤氏。これは、ぜひ他の野球場でも取り入れてほしいものだ。
また、ホームからマウンドまでが土でつながっていることで、小学生からプロ野球選手どのカテゴリーにも対応できるのだという。6月28日には、実に青森県内29年ぶりという楽天vsオリックスの試合が開催され、たくさんの観客が詰めかけた。「日本代表やプロ野球選手がプレーしたグラウンドでプレーできるというのはすごく大事なことだと思います。僕たちも私たちもあのグラウンドでプレーできるんだと思えれば、夢が広がりますよね」。『はるか夢球場』――。その名の通り、夢が広がる素晴らしい球場である。

野球、ソフトボール、小学生からプロ、さまざまなカテゴリーに対応できるマウンドだ

先日行われた東アジアカップでは日本のエース・上野由岐子も登板した

6月28日には楽天vsオリックスの試合を開催。青森県内29年ぶりのプロ野球開催に多くの観客が詰めかけた
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