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2019-07-14

相撲編集部が選ぶ名古屋場所8日目の一番 白鵬(引き落とし)正代

7日目まで4敗と不調だった豪栄道が右肩のケガを理由に休場。これで4大関のうち貴景勝、栃ノ心と3大関が休むことになった。

※写真上=粘る正代を退け、全勝をキープした白鵬
写真:月刊相撲

 全勝の横綱2人を追う1敗力士2人のうち、平幕の照強が敗れて後退。髙安は玉鷲を押し倒して1敗を守ったが、小手に振られたときに左ヒジを痛めてしまった。もし、休場となれば4大関全滅となるだけに心配だ。

 鶴竜が大栄翔を難なく叩き込んで無傷で勝ち越しを決めた後、結びで白鵬が登場。対戦相手の正代には8勝1敗と圧倒している。

 白鵬は踏み込みよく左で前廻しを取って前進。土俵際で正代の左掬い投げで体勢を入れ替えられるが、攻め手を緩めず前に出てから引き、さらに上から押しつぶした。

「(掬い投げは)予想していました。あとは流れですね」と取り口を振り返った白鵬。これで自己記録を更新する48回目のストレート給金となった。

「まあ、休場明けで1つクリアしたね」と余裕の表情。これまで自分の陣地に攻め込まれることが多かったが、立ち合いは今場所で一番厳しかった。後半戦に向けてエンジンがかかってきた印象だ。

 ただ勝負が決まった後に、上からのしかかるのは見ていて気持ちのいいものではない。3日目の北勝富士戦、7日目の大栄翔戦でもやっていたが、大横綱なのだから改めてほしいと思う。

 2横綱が全勝で引っ張り、場所が締まったようにも感じるが、3大関の休場で盛り上がりに欠ける場所とも言える。ケガが心配だが髙安、2敗の関脇御嶽海に終盤の横綱との直接対決までついていってもらって、盛り上げてもらいたい。

文=山口亜土

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