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2019-07-09

相撲編集部が選ぶ名古屋場所3日目の一番 炎鵬(押し出し)琴勇輝

先場所は新入幕で前半戦に大活躍をした炎鵬。最後に6連敗を喫して7勝8敗と負け越してしまったが、168センチ、99キロの小兵の奮闘は、見る者を感動させてくれた。

※写真上=動きよく琴勇輝を押し出し、3連勝を飾った炎鵬
写真:月刊相撲

 今場所は同部屋の横綱白鵬が復帰し、横綱土俵入りでは露払いを務めている。取組前に自身の土俵入り、横綱土俵入りで2度、土俵に上がることで、取組のときの緊張感が和らぎ、「周りの空気に飲まれることがなくなった」と言う。

 初日、2日目と連勝し、3日目は突き押し相撲の琴勇輝と対戦。炎鵬は立ち合いで低く当たり、相手の突きをかわして攻め込む。琴勇輝もすぐに逆襲して前に出るが、炎鵬は相手の左突き手を手繰るようにして右に回り込み、うまく体を入れ替えると下から押し上げ、最後は相手の腹を押して3連勝を飾った。

 炎鵬は取組後、場所前の稽古で負傷した右肩を痛そうにしており、支度部屋に戻ってきてからも氷で冷やしていたが、「相手の突きが肩に当たって痛みがあったが大丈夫」と心配はなさそう。

「相手の動きがよく見えていたし、内容もよかった。先場所よりもいい感じで、慌てず落ち着いて取れている」と自己分析。幕内2場所目となり、幕内力士との対戦に「体が慣れてきている」と語る。

「これからも一番一番、集中して取っていきたい」と、先場所取り損ねた技能賞獲得が、今場所の大きな目標だ。

文=山口亜土

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