女子プロレス「マリーゴールド」が8月9日(日)に東京・EBARA WAVEアリーナおおた(大田区総合体育館)で真夏のビッグマッチを開催。注目は同大会で4カ月ぶりのリング復帰を果たす岩谷麻優&ビクトリア弓月と“スパーク・ラッシュ”Sareee&彩羽匠のスペシャルタッグマッチだ。
岩谷と弓月はマリーゴールドの主軸を担う2人。だが、4・11大阪で岩谷が、4・19札幌で弓月が負傷。長期欠場を強いられ、その間、マリーゴールドは負傷者のみならず、退団者も出てしまうなど逆風にさらされていた。それだけに、岩谷&弓月の復帰が団体の起爆剤になることは間違いない。
復帰戦の相手はSareee&彩羽という最強外敵コンビ。なかでも2024年4月以来、2年4カ月ぶりの“禁断の再会”を果たす岩谷とSareeeのマッチアップは大注目。前回の対戦でSareeeと極限バトルを繰り広げた岩谷の言葉を借りれば、「殺(や)るか、殺られるか」の闘いになるのは必至。また、彩羽を加えた業界トップクラスの実力者3人のなかで、キャリア3年目の21歳、弓月がどんな闘いを見せるのかにも期待が集まる。
そんな大注目の一戦を前に偽らざる思いを大いに語った岩谷&弓月のインタビューをお届けする。

――岩谷麻優&ビクトリア弓月ダブル復帰戦として“スパーク・ラッシュ”Sareee&彩羽匠とのドリームマッチが決定しました!
岩谷 3カ月とか4カ月休んでて、いきなりの強敵じゃないですか。もちろん復帰戦に向けて、コンディション上げていくけど、正直、やってみないとわからない部分もあるので。試合で動きながら、遊び心も加えつつ、自由に、自分の動ける範囲でやりたいなって。そうは言ってられない相手ではあるんですけど。
――スパーク・ラッシュは“そうは言ってられない相手”になります。
岩谷 ガチガチにやらなきゃいけないし、10分15分で終われないメンバーですよね。だから、マジで大丈夫かなって(笑)。
――それが正直なところですか?
岩谷 ウン、正直なところ。でも、これ以上ないカードだなとは思います。
――勝負論、話題性、禁断感。ビッグマッチにふさわしいカードだと思います。
岩谷 団体的には、復帰戦に話題を持っていかれるというか、相手側に他団体2人がいるカード。マリーゴールドのベルトの最高峰とかが話題の中心であるべきなんじゃないかなとも思いますけど。
――ただ、7・30後楽園の試合結果なり、試合後のやり取りを見たら、注目が集まるのはある意味当然という気もしますが、復帰戦の相手に決まったSareee&彩羽組はどうでしょうか?
岩谷 最高であり、怖いよね。
弓月 怖いですね。
岩谷 後楽園のマイクの時、Sareeeが何回も握手を求めてきたんですよ。私、握手するべきなのか、しないほうがいいのか悩んだんですけど、ぜひ映像を見てみてください、(弓月がSareeeを)2回も突き飛ばしたんですよ。めちゃくちゃ気合入ってるやん!って(笑)。
弓月 いや、ここで引いてられないって思いが出てしまって(笑)。
岩谷 ホント凄いよね! あれを見て、マジ心強い!と思った。頼もし過ぎる。
弓月 団体を守りたいって気持ちが自分のなかにあって。やり方が良かった悪かったはあるかもしれないですけど、それぐらいマリーゴールドを守りたいと思ったんです。他団体(フリー)の人にマリーゴールドを荒らされたくないと思って。
――Sareee選手&Chi Chi選手は、戦前から言いたい放題でした。
弓月 悔しかったです、正直。めっちゃ悔しかった。
――悔しさに突き動かされてしまったと。
弓月 終わってから(悔しさが)出過ぎたかなと思いましたけど、でもそのぐらい溜まっていたというか。
――あまりのオラつき具合に一部から批判もありました。
岩谷 弓月ってあんま叩かれることないやん。叩かれたらショックだった?
弓月 …ショックですね。
岩谷 アハハ!
弓月 正直な話、いまだにSNS見てないです(苦笑)。でも、そんなのは関係なくて、隣に麻優さんっていう心強い先輩がいてくれて、目の前に強敵がいる。立ち向かっていくしかないし、めちゃくちゃがんばろうって思います、復帰戦。
――マリーゴールドのファンにとっては、荒ぶる弓月選手の姿ってこれまで何度も見てきたものだと思うんです。それが今回はああやってヤイヤイ言われるのは、マリーゴールドを普段見てない層にも引っかかってるからなのかなとも思ったのですが?
岩谷 それあると思います。めちゃくちゃインプレッション凄かったもん、弓月のマイク。
弓月 もうやめてください(苦笑)。
岩谷 でも、それってホントすごいんだよ?
――狙ってできるものではないですしね。
岩谷 あれでマリーゴールドを知らない人にも広まったと思うし、この闘い見たいなって思ってもらえたと思うから。弓月、マジスゲーなって思った。
――天下の岩谷麻優にマジ凄いと言われるビクトリア弓月!
岩谷 だって出ずらかったもん、あの時。ヘタなマイクアピールしてくれたら「私が出てって盛り上げるぜ!」ってなるんだけど、(弓月が)うまいし、勢いがすご過ぎて。「え、皆さんこんばんわ、いける…?」って思って。
弓月 でも、麻優さんが出てきて、空気変わったなって思いました。

――リングに現れた岩谷さんの「Sareee、あなたがマリーゴールドに帰ってきた理由って岩谷麻優と闘いたいからじゃないんですか?」という問いかけに、Sareee選手も「よくわかってるじゃん。岩谷麻優、あんたがいるからマリーゴールドに来たよ」と応戦。シビれるやり取りがありました。
岩谷 マジでナメてるんですよね、マリーゴールドのことを。マリーゴールドの選手のことをナメくさってる。それに私が復帰するかしないかってタイミングで現れたじゃないですか。いままでも岩谷麻優、岩谷麻優ってめっちゃ名前出してくるし、どんだけやりたいんだよって。
――2024年4月にIWGP女子を懸けて激突。そこで敗れて以来、Sareee選手はずっと岩谷さんと闘いたいとアピールし続けてきました。
岩谷 私、けっこう片思いされることあるんですけど、こんなに長く思ってくれる人、いないですよ。
弓月 2年4カ月って、すごい。
岩谷 関係ないインタビューの時でも(岩谷の)名前出してくるじゃないですか。でも、わかってるなって思いますね、自分の復帰のタイミングで現れるっていう。向こうにとってもスパーク・ラッシュとしてめちゃくちゃ名前を売りたい時期だろうし。それをひねり潰しますよ。悔しいけど、女子プロレスのなかで、いま一番強いタッグなんじゃないかなとは思いますけど。
――そこは素直に認めると?
岩谷 それは認めますね。
――強敵相手ですが、弓月選手と一緒なら…?
岩谷 いけると思います、マジで。
弓月 いきます。
――2人のタッグは今年1・12後楽園大会以来、8カ月ぶりです。
岩谷 (南小桃を交えた)アイコンピーチアローが多かったし、まさか同じタイミングで欠場するとは思わなかったし。
弓月 ホントですよ(苦笑)。
岩谷 自分の松葉杖の呪いかもしれない。
弓月 いや、ちょっと待ってください(苦笑)。

――呪い? どういうことですか?
岩谷 自分、ケガした後、松葉杖を使ってたんですよ。そしたら弓月が「麻優さんやらせてくださいよ~」「どうやってやるんですかぁ?」とか言ってきたから貸してあげたんです。そしたらその1週間後ぐらいにケガして。
弓月 完全に呪いでしたね…。
岩谷 ホントに負の連鎖ってあるんだなと勉強しました。ネガティブなものは与えちゃダメだなと。
――ケガ人しかり、退団者しかり、府の連鎖が続いていました。2人が復帰することで空気が晴れることを期待してしまいます。
弓月 未来さんとかほかの選手がマリーゴールドを守ってきてくれて。自分と麻優さんが帰ることによって、マリーゴールドがより活気づいて、団体としてさらに上にあがれたらいいなと思います。
岩谷 欠場中、会場で全試合見たりしてたんですけど、めちゃくちゃおもしろいっすよ、マリーゴールド。お客様が少ないとか、いろいろ批判が多い団体ですけど。
――何かと叩かれがちですし。
岩谷 ねぇ。ビビるぐらいの批判とか、揚げ足取られたりとか。すごいじゃないですか、この団体の嫌われ具合。なんなんだろうって思うぐらいなんだけど、リング上は充実してるし、おもしろいんですよ。たまに面白くない試合もあるけど。
弓月 麻優さん(苦笑)。
――でも、試合は水物ですからね。
岩谷 そうそう。ケガしていいことなんてないんだけど、マリーゴールド、面白いなってわかったのは欠場してよかったこと。選手のキャラクターだったりを見ているうちに、「あ、マリーゴールド、未来あるじゃん」って思えたから。そこはよかったなと思いますね。

――ただ、いくら試合がおもしろくても、それを見るキッカケや窓口がなければ、目にすらとまりません。その意味でいうと岩谷さんや弓月選手の復帰が「マリーゴールド見てみるか」というキッカケにはなる気がします。
弓月 そうなったら嬉しいです。
岩谷 でもプレッシャーあるよね。団体側からも言われるんですよ、2人が戻ってきたらもっと良くなるねとか、2人が戻ってきたあとが楽しみだよとか。
弓月 すごいですよね。
岩谷 期待感がハンパなくて。いけるかな、私たちって(笑)。自信はありますけど。
弓月 ちょっと怖いけど、その期待に応えられるっていうのを証明するためにも、まずは8・9ですよね。自分、おふたりともシングルをしたことがあって。匠さんはGHC女子のタイトルマッチ(2025年6・30)で、Sareeeさんとは旗揚げ直後(2024年6・11)にシングルで闘っていて、自分が成長するキッカケの2人でもあるので。そういう意味での感謝もありつつ、だけど、外敵には変わりないので。マリーゴールドを守るためにもしっかり、自分がいまできるべストを尽くしたいと思います。
――ちなみにヒザの状態は?
弓月 かなりいいです。でも、まだ飛んだりするのがちょっと不安なんですけど、アドレナリンが出たらレスラーなんでいけるでしょう!と。自信にあふれてます。麻優さんはどうですか?
――足の親指の骨折と肩の負傷が重なりました。
岩谷 医師のOKは出てます。
――ご自身の感覚的には?
岩谷 感覚も大丈夫、です! 骨だけが問題です。
――骨の状態は?
岩谷 くっついてはないです。
弓月 …え、そうなんですか? 痛くないんですか?
岩谷 (日常生活では)痛いことをしないから。歩くぐらいなら全然平気。まぁアドレナリン出るから大丈夫でしょう、私たちレスラーなので(笑)。
――…ホントに大丈夫なんですか?
岩谷 でも団体の都合に合わせての復帰ではないので。医者のゴーサインが出て、自分の判断で復帰を決めたので。
――いけると?
岩谷 いけます。この前、弓月が欠場後初めて練習した時に自分もいたんですけど、(弓月が)いきなりめっちゃ動くんですよ。
弓月 えへへ。
岩谷 受け身もバンバン取るし、それヒザ使うよっていう動きもやってて。こっちが心配になっちゃうぐらい。
弓月 麻優さんに止めていただくぐらいやっちゃいましたね。
岩谷 マジで怖かった、あの時。でもコンディションすごいいいんだろうなって。
弓月 麻優さんも凄かったですよ。さすがだなって思うぐらい、体の使い方がすご過ぎて。基礎的な動きでもお手本になるというか。
岩谷 それはうれしいね。
弓月 麻優さんのコンディションの良さも見えましたし、とにかく凄いなと思いました。
岩谷 えー、よかった。欠場明けなんで、マジでコンディションいいんですよ。
弓月 それありますよね。
岩谷 スタミナとかちょっと不安な部分はあるけど、体に染みついた基礎的な部分は変わらないし、今回しっかり休んだので。一番元気な状態かもしれない。
弓月 4カ月休むっていままでなかったので。体はホント元気になりましたね。スタミナだけがちょっと怖いですけど。
岩谷 アイツらスタミナ、ヤバいからね。
弓月 オバケですもんね。

――ただ、Sareeeさんの場合、岩谷さんが目の前にいたら相手の都合なんてお構いなしに超絶ガンガンくると思います。
岩谷 そうっすねぇ。IWGPで試合した時、めっちゃくちゃ死を感じたんですよ。
――死を。
岩谷 はい。殺(や)るか殺(や)られるか。大げさに言うわけじゃなくて、試合前から心拍数エグくて。激アツサウナと激ヒヤ水風呂で整わせまくったあとみたいな。
――なぜサウナで例えを…。
岩谷 (無視して)そんぐらい心拍数ヤバくて。向こうがやってきたら、やってやろうみたいな。ケガしても仕方ねぇみたいな。ほかの誰とも違うピリピリ感があるので、Sareeeに対しては。その感覚をまた味わっちゃうんだっていう怖さ、プラス間違いないよねっていう。プラス匠は毎回ボロ雑巾になるので。今回、大丈夫かな…っていうのはありますね。当たり前ですけど、人間、年取っていくじゃないですか。あの衝撃に耐えられるのか、いまの年齢で、この体で、みたいな。
――そのぐらいの覚悟が必要な相手なんですね…。
弓月 大丈夫です、いけます!自分と麻優さんならいけます!
岩谷 いけちゃうんだよね、試合になったら。
――ちなみに2年以上対戦ラブコールを送り続けたSareeeさんに対して、岩谷さんは基本的につれない態度でした。「メリットないじゃないですか」と言って突っぱねたこともありました。今回はなぜやろうと思われたんですか?
岩谷 オイシイ相手だから。
――オイシイ相手!
岩谷 話題性はあるじゃないですか。向こうもタッグとして売っていきたいっていうところでコッチを利用するつもりだろうし、このカードを見たいって足を運んでくれる人ってけっこう多いと思うんです。
――それは間違いないと思います。
岩谷 ですよね。だから、こっちも利用する。
――個人的にも岩谷vs Sareeeは相当見たいです。
岩谷 うん。でも、そこに弓月がどう絡んでくるのかも楽しみですね。
弓月 いきますよ、あのマイク以上にいきます。
岩谷 マジで思ってる以上にボコボコにされると思うけど、弓月なら絶対大丈夫だと思ってるから。
弓月 ありがとうございます。

岩谷 あの時、Sareeeとのシングルを選ぶこともできたし、どういうカードにするか自分次第だったと思うんです。
――マイクの主導権は岩谷さんにありました。
岩谷 けど、あえて弓月を選んだのは、キャリアは3人に比べて若いけど、この経験ってなかなかできることじゃないし、自分も強い相手と闘うことで成長してきたし。弓月にも経験してもらって、もっと成長してほしいっていう期待を込めてでもあって。そして、なにより心強い。組んでて心配ないパートナーだから、弓月を選んだ。ちょっと上から(目線の言い方)になっちゃうけど。
弓月 うれしいです。これだけ麻優さんに言ってもらったら、もうやらなきゃですし、期待に応えなきゃなって。
岩谷 またプレッシャーかけちゃった?
弓月 ドンドンかけてください! プレッシャーがあるから奮い立つタイプなので。麻優さんの期待、皆さんの期待に応えていきたいなって思います。ホント、この3人のなかに入れてることはないじゃないですか。絶対ものにしたいと思います。
――最後に8・9大田区に来てくれるファンへメッセージをお願いします。
弓月 自分はあのマイクを経て、麻優さんからのありがたい言葉をもらって、しっかり皆さんの期待に応えます。いまのビクトリア弓月をしっかりと見せつけて、マリーゴールドを守ります、私が。
岩谷 このカードだから「マリーゴールド見に行ってみようかな」っていう人とか、「何回か見たことあるけど最近行ってなかったな」「マリーゴールド、いいイメージないから行くのやめとこ」とか、いろいろたくさんあると思うんです。
――それも悲しいですが…。
岩谷 ねぇ(苦笑)。でも、このカードだから見に行こうっていう人に、第1試合からメインまで見てもらえば「マリーゴールド、意外とちゃんとしてるじゃん」「めっちゃおもしろいじゃん」って思ってもらえると思うから。印象を一気に変えたい。個性がみんな強いし、一人ひとりキャラクターがしっかりしてるので、見に来てもらえればハマる選手だったり、成長を追いかけたくなる選手がいると思うので。知ってもらうこと、見てみもらうこと。それプラス、プロレスってこんなヤバいんだ、こんなスゲーんだっていうものをしっかりお見せして、「今日楽しかったね」「また来よう」って思ってもらえる1日にできたらいいなと思います。ちょっと批判のネタを探しに行くかっていう気持ちでもいいので(笑)。とりあえず会場に来てください。文句言いたいなら会場に来て、試合を見てから、文句言ってもらいたいですね。
――うがった見方を変える自信もあると?
岩谷 あります。ぜひ会場でマリーゴールドのプロレスを見て、判断してもらえればなって思います。

MARIGOLD SUMMER DESTINY 2026」
★8月9日(日)EBARA WAVEアリーナ おおた(14:30)
▼マリーゴールド・ワールド選手権試合(30分1本勝負)
〈王者〉青野未来vs野崎渚 〈挑戦者〉
※第3代王者6度目の防衛戦
▼ダブル復帰戦(30分1本勝負)
岩谷麻優&ビクトリア弓月vs彩羽匠&Sareee
▼ツインスター選手権試合(30分1本勝負)
〈王者組〉天麗皇希&後藤智香vs心希&山﨑裕花〈挑戦者組〉
※第7代王者組3度目の防衛戦
▼3Dトリオス選手権試合(30分1本勝負)
〈王者組〉桜井麻衣&翔月なつみ&山中絵里奈vs松井珠紗&CHIAKI&瀬戸レア〈挑戦者組〉
※初代王者組3度目の防衛戦
▼メガトンの大冒険
メガトンvs傾奇者U(※傾奇者Uは入場時に判明)
▼石川奈青&ザ・レディAIvs越野SYOKO.&アリア・ジェームズ
▼南小桃vsハミングバード
【入場料金】
VIPシート:5万円、Sシート:3万円、Aシート:1万5000円、1階スタンド席A:1万円、1階スタンド席B:8000円、2階指定席A:8000円、2階指定席B:5000円、2階自由席:3000円
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