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2019-03-23

相撲編集部が選ぶ春場所14日目の一番 逸ノ城(叩き込み)貴景勝

逸ノ城が敗れて白鵬が勝てば、14日目に優勝が決まる。優勝決定を千秋楽まで延ばしたい逸ノ城は貴景勝と対戦。貴景勝は前日、目の覚めるような相撲で髙安を押し出して9勝目を挙げ、大関昇進は目前だ。白星を二ケタに乗せれば、昇進は濃厚だろう。

※写真上=大関昇進を目前にして、逸ノ城の叩きにバッタリと落ちた貴景勝
写真:月刊相撲

 しかし、貴景勝は立ち合いで迷ったのか、中途半端なモロ手突きで立った。貴景勝がよく口にする「弱い自分が出てしまった」のか。逸ノ城に伸ばした腕を上から叩かれると、つっかい棒をはずされた貴景勝はバッタリと落ちた。

 なぜ、いつものように頭から当たって突き放さなかったのか。まあ、終わったことを悔やんでもしようがない。貴景勝は「明日、しっかり集中して取るだけ」と気合を入れ直した。

 千秋楽の相手はカド番で7勝7敗の大関栃ノ心。大関を守る者と狙う者の対戦となった。貴景勝が勝てば、ほぼ大関に昇進できるはず。負ければ見送りとなるだろう。異例の大関入れ替え戦に八角理事長(元横綱北勝海)は、「厳しい一番。もう気持ちしかないね。内容うんぬんより、気持ちが強いほうが勝つということ」と、優勝争いとは別の注目の一番を分析。

 優勝の行方は白鵬で間違いないだろう。逸ノ城の相手は大栄翔で、力関係から逸ノ城が勝つはず。敗れれば、その瞬間に優勝が決まるだけに、逸ノ城としては結びまで決定を遅らせるのが大事な役目だ。

文=山口亜土

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