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2019-03-10

相撲編集部が選ぶ 春場所初日の一番

※写真上=埼玉栄高の先輩・妙義龍を押し出し、大関取りに向け幸先良いスタートを切った貴景勝
写真:月刊相撲

貴景勝(押し出し)妙義龍

 平成最後の本場所となる春場所一番の注目は貴景勝の大関取り。初優勝した九州場所が13勝、先場所が11勝で、今場所10勝以上なら昇進は濃厚だろう。

 初日の相手は埼玉栄高の先輩・妙義龍。貴景勝は大関取りのプレッシャーを感じさせることなく、立ち合いで突き起こすと一気に前に出て、回り込もうとする相手を逃さず押し出した。

 大事な初日を快勝した貴景勝だが、取組後の支度部屋ではいつもどおり淡々。「廻しを取られたら相撲にならないので、そこは考えて。自分の力を出し切ろうと思った」と当たってからの突き放しが効いた。「大事な場所と言われるけど、毎場所が大事。これまでと気持ちも変わりません」と平常心を強調する。

 出身は兵庫県芦屋市。春場所は館内の声援も一段と大きい。「こういう雰囲気の中で相撲を取るのは、なかなかできないことなので幸せですよ。自分のためというより、応援してくれる人ガッカリさせないように気合入れていきます」。

 初日の相撲を見る限り、22歳の若武者の大関昇進はかなり有望ではないだろうか。

文=山口亜土

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