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2026-09-18

【NFL】マホームズが長年待望のエリートRBついにチーフスへ ウォーカー大活躍でブロンコス撃破

【チーフス vs ブロンコス】第3Q、チーフスRBウォーカーが、自陣内4thダウン1ヤードのギャンブルから、60ヤードを走ってTD=Getty Images

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アメリカンフットボールの世界最高峰・NFL、Week1のマンデーナイトゲームは、カンザスシティ・チーフスが地区内ライバルのデンバー・ブロンコスを圧倒した。


カンザスシティ・チーフス ○31-10● デンバー・ブロンコス
NFL  Week1 2026年9月15日@アローヘッド・スタジアム(ミズーリ州カンザスシティ)

昨シーズン、ブロンコスはAFC最多勝の14勝3敗で、チャンピオンシップに進出。チーフスは6勝11敗で地区3位に終わり、二けた勝利とプレーオフ進出が10年連続でストップした。対照的な成績だった両チームに共通するのは、シーズン終盤のエースQBの負傷だった。

チーフスは、パトリック・マホームズが第15週のゲームで、左ひざの前十字靭帯断裂の重傷を負いシーズンアウトとなった。マホームズがいないチーフスは、残り試合を全敗した。

ブロンコスは、地区優勝、第1シードでプレーオフへ進んだが、ディビジョナルプレーオフで、QBボー・二クスが右足首を骨折し、シーズンが終了。ブロンコスはこの試合を勝ったものの、チャンピオンシップではペイトリオッツに敗れ、スーパーボウルを逃した。
【チーフス vs ブロンコス】長年求めていたエリートRBについに巡り合えた?ウォーカーの大活躍に笑顔のQBマホームズ=Geety  Images

ウオーカー、キャリアハイのラン173ヤード

今季最初のマンデーナイトゲームの注目は、両チームのエースQBが負傷から復活できるのか。そして、この地区で長らく続いた「チーフス王朝」が終わり、ブロンコスが新たな覇者として名乗りを上げるのかということだった。

その答えを持っていたのは、両QBでもなければ、共にスーパーボウル優勝経験を持つチーフスのアンディ・リード、ブロンコスのショーン・ペイトン両HC(ヘッドコーチ)でもなかった。

チーフスのRBケネス・ウォーカー3世だった。今年2月、シーホークスで第60回スーパーボウルのMVPに輝いた25歳のウォーカーは、移籍したチーフスでオフェンスに活力を与え、ブロンコスのディフェンスを蹂躙した。

FAで3年4305万ドルの契約を結んだウォーカーは試合開始から終了まで圧倒的な活躍を見せ、スポットライトを独占した。

ラン23回で、キャリアハイとなる173ヤード1TD、パスレシーブでも22ヤード1TDを記録した。前半だけで14回のランで89ヤードを獲得した。第3Qには60ヤードのビッグプレーでTD(タッチダウン)、モメンタムをつかんだ。
【チーフス vs ブロンコス】ラン173ヤード、ランとパスレシーブで計2TDと大活躍のチーフスRBウォーカー=Geety  Images

ウォーカーのスイッチが入ったのは、前半終盤にブロンコスが同点に追いついた後だ。自陣20ヤードの3rd&10ヤード。いったんはファンブルとなったボールを、QBマホームズが拾い上げてウォーカーにパスを決め、11ヤードをゲインした。

次のプレーではウォーカーは28ヤードを走り、一気に敵陣に攻め込んだ。この後ウォーカーは6ヤードのラン。チーフスが再び14対7と勝ち越した、10プレー・80ヤードのTDドライブで、45ヤードを稼いだ。

そして第3クォーターの開始早々、ウォーカーは、自陣40ヤードの4thダウン1ヤードのギャンブルで、一気に60ヤードを走ってTDを決めた。

「相手が(1ヤードを守るため)一斉に詰め寄ってくるのは分かっていた。彼らが詰め寄ってきた時、僕は外へ飛び出した」「そこから一気に走り抜けたんだ」とウォーカーはビッグプレーを振り返った。

第4Qには、復帰を果たしたQBマホームズからのフォワードトスによる2ヤードのTDレシーブも決めた。控えQBのジャスティン・フィールズとQB2枚を入れたガジェットな展開のこのプレーは、記録はパスだが、事実上ランだった。

ウオーカーの173ヤードは、リードがHCに就任する前の2012年、RBジャマール・チャールズがコルツ戦でマークした226ヤード以降では、チーフスRBとしては最多のラッシングヤードとなった。

1000ヤードRBなしで戦ってきたマホームズに、新たな相棒

20世紀のNFLでスーパーボウルを連覇したチームには、第1回、第2回のグリーンベイ・パッカーズを除いて、オールドファンなら即思い出せる、優れたRBがいた。

マイアミドルフィンズ、ピッツバーグ・スティーラーズ、サンフランシスコ・49ers、ダラス・カウボーイズ、デンバー・ブロンコス。黄金期を築いた上記のチームに、ラリー・ゾンカ、フランコ・ハリス、ロジャー・クレイグ、エミット・スミス、テレル・デービスがいなければ、栄光は訪れなかっただろう。

21世紀に入って、フットボールが変わった。QBが正確でクイックなパスを駆使することで、強いラン攻撃がなくとも、ボールコントロールオフェンスが可能になった。その最たる例がニューイングランド・ペイトリオッツとQBトム・ブレイディだった。

RBに求められるのは、パスレシーブ能力や、ブリッツピックも含めたパスプロテクション能力という、トータルのパッケージとなった。ゾンカやハリスの時代はRBの勲章だったシーズン1000ヤードラッシングは、一つの指標にすぎなくなった。RBのランは、現代NFLのオフェンスでは脇役となったのだ。

チーフスには、2017年――マホームズがルーキーで、控えQBだったシーズン――のカリーム・ハント以来、1000ヤードラッシャーがいない。つまり、マホームズはスターター8シーズンでスーパーボウル5回出場、3回優勝という偉業を、エリートRBに頼ることなく成し遂げた。その意味ではブレイディと同じだった。
【チーフス vs ブロンコス】チーフスQBマホームズが長年求めていたエリートRB?ウォーカーの大活躍でチーフスが快勝した=Geety  Images

とはいえ、マホームズ自身の負担は、年々大きくなっていった。ディフェンスの標的となり続け、負傷も増え、昨年はとうとう大怪我でシーズン終了となった。

マホームズの栄光の8シーズンで、常に頼りになるターゲットだった、TEトラビス・ケルシーは、世界的な歌姫テイラー・スイフトさんとのロマンスを成就させて、今夏結婚。2026年限りでの引退を宣言している。

マホームズが、チーフスに新たな黄金期をもたらすために必要だった相棒は、やはり優れたRBだった。それを、開幕週に見事に実証したのがウォーカーだったのだ。

この試合では、ルーキーRBのエメット・ジョンソンも良い働きを見せた。ジョンソンはパスキャッチも上手い万能バック。ネブラスカ大最終学年の2025年にブレークし、伸び盛りで、ウォーカーと2枚で頼りになるランユニットとなりそうだ。

今季のAFCは、再びチーフスを中心に動いていくのかもしれない。

          ◇

テイラー・スウィフトさんは、アローヘッド・スタジアムの関係者席からいつものようにチーフスのTEケルシーを応援した。AP通信によると、エミー賞の授賞式よりも、チーフス戦観戦を選んだという。この日は、親交のあるハリウッドスター、トム・クルーズさんと共に観戦したスウィフトさん。7月3日に、ケルシーと結婚していなければ、クルーズさんとの「新たなロマンス」などと騒ぐ人たちもいたかもしれない。
【チーフス vs ブロンコス】チーフス戦ではおなじみのテイラー・スイフトさんの観戦。この日隣にいたのはトム・クルーズさん=Geety  Images

【小座野容斉】

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