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2018-11-22

相撲編集部が選ぶ 九州場所12日目の一番

※写真上=大関同士の対戦は、強引な上手投げを打った髙安に軍配
写真:月刊相撲

髙安(上手投げ)栃ノ心

 大関豪栄道が右上腕部を痛めて休場。これにより千秋楽に予定されていた豪栄道-髙安の一番がなくなり、この日の髙安-栃ノ心戦が唯一の大関以上同士の対戦となった。

 九州場所でも大入りは続いているが、3横綱に1大関が休場した館内は空席が目立ち、盛り上がりに欠ける場所に。せめて唯一の大関戦は熱戦を期待したのだが、あっけない相撲となってしまった。

 激しくぶつかり、押し合う両者。髙安は左四つだが、左上手を取りにいった。栃ノ心得意の右四つに組み合い、胸が合う。この体勢で長引けば分が悪い髙安が、左上手から強引に振り回すと、栃ノ心は踏ん張ることができず、あっさりと土俵を飛び出した。

「右四つになったけど、左上手をガッチリ取っていたから」と髙安は何とかなると思っていたようだ。

 優勝争いの先頭を走る貴景勝は1敗を守り、髙安も2敗を死守。平幕の2敗力士は全員が敗れ、2敗は髙安だけとなった。もし、髙安が負けていれば、一気に場所がしらけるところで、勝ったことが救いだった。

 2人の対戦は14日目が濃厚。貴景勝の勢いを止められるのは、もはや髙安しかいない。

文=山口亜土

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