◆競泳・第95回日本選手権6日目(4月7日/東京辰巳国際水泳場)
この日は決勝5種目、準決勝4種目が行なわれ、新たに4名が個人での世界選手権代表権を獲得した。なお、男子50m自由形準決勝では塩浦慎理(イトマン東進)が21秒67の日本新をマークした(別記事あり)。
※写真上=男子200m平泳ぎの世界選手権代表となった小日向(左)と渡辺(中)。小関は3位に終わり、この種目での代表権を逃した
写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)
大会前から自身が保持する世界記録(2分6秒67)の更新を公言していた渡辺一平がその言葉通り、スタートから果敢に攻めるレースを展開。ラスト50mでは「浮き上がりからきつさを感じた」というように、ラストラップは思うように伸びなかったが、前半100mのラップは1分0秒79、150m地点では1分33秒43と世界新記録樹立時より速いペースで会場を盛り上げた。
「この200m一本にかけてこの冬から取り組んできたので、今日という日を迎えて緊張した。自己記録を更新できなかったことは残念ですが、注目される中でのレースで良い記録で泳げないことが多かったので、その点、今日のレースは良かったと思います」と悔しさ交じりの会心のレースを振り返った。
そしてハイペースに飛ばした渡辺に次ぐ2番手争いは波乱の展開に。この種目の2014年優勝者の小日向一輝(セントラルスポーツ)が4連覇中の小関也朱篤(ミキハウス)とのラスト50mでの競り合いを制し、2分8秒57で派遣標準IIを突破、小関は2分8秒96で3位に終わった。この結果により小日向は初の世界選手権出場、一方の小関は50、100mでの世界選手権出場の可能性しかなくなってしまう結果となった。
入江陵介が落ち着いたレース展開で2年連続12回目の優勝。100m背泳ぎでは代表内定条件である派遣標準IIを突破できず、不安を残す中での200mだったが、きっちり派遣標準IIを突破し、代表権を獲得した。
「100m背泳ぎであまり調子が良くなかったので、不安もあったが、まずは代表権獲得を目標に臨んだので、ほっとしています。これで日本代表として14年目を迎えることになりましたし、自分に期待している方々がいるので、頑張っていきたいです」
また、砂間敬太(イトマン東進)は序盤から積極的なレース展開で、終盤まで入江を先行する見事な泳ぎで、派遣標準IIを突破。初の世界選手権代表を決めた。
「スタートしてから勝手に体が動く感じで、150mまでこれまでにないペースでいってしまったので、ラスト50mはきつかったです。そこが課題ですし、夏までにレベルアップして、入江さんと一緒に世界で戦えるようになれればと」と抱負を語った。
【女子800m自由形】
難波実夢(MGニッシン/天理高2年)8.30.62
【女子200m平泳ぎ】
渡部香生子(JSS)2.24.28
【女子50mバタフライ】
平山友貴奈(茨城競対本部)26.02
構成◎牧野 豊(スイミング・マガジン)
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