※写真上=記者会見に出席した(左から)池江を指導する三木二郎コーチ、日本水泳連盟の上野広治副会長、青木剛会長、池江の所属先である株式会社ルネサンス代表取締役社長執行役員の吉田正昭氏
池江の白血病公表に関して、2月12日午後に日本水泳連盟が記者会見を開き、池江の病状公表に関する経過を説明した。
池江は1月18日から2月10日帰国予定で行なっていた豪州での合宿中、「今までに見たことのないような、肩で息をする場面が見られた」(三木コーチ)こともあり、2月4日、現地の医療センターに赴き血液検査をし、6日に結果が出た際に現地のドクターから「早く帰国して再検査をしたほうがよい」というアドバイスを受け、三木コーチと日本水泳連盟のドクターと相談の上、予定を2日早めて8日(金)の朝に帰国。そのまま病院に直行し、検査を受けると、白血病という診断結果が出たという。
そのまま入院した池江は厳しい診断を受け、12日の朝から治療を開始。上野氏の話によると、「白血病と知らされたときは、まさか池江が、このような病名をいわれるとは誰もが考えられない診断名でした。本人もかなりショックを受けていましたが、1時間くらいすると闘病への強い決意を示した」という。その姿には三木コーチ、また病院に帯同した上野副会長も異口同音に「病気に立ち向かう姿勢に頭が下がった」というものだった。
今回、早い段階での公表も、池江本人の希望によるものだったという。
白血病は「血液のがん」とも呼ばれるものではあるが、現在ではさまざまな治療法も確立されている。池江の詳細な病状は公表されなかったが、プロサッカーリーグJ2のアルビレックス新潟に所属する早川史哉は2016年4月に発病し、その後の闘病生活を経て、昨年11月に復帰し、現在は新シーズンに向けたチームキャンプに参加している例もある。
今年4月の日本選手権は欠場。来年のオリンピック選考会に出場するかという質問ついては、「本日の彼女のコメント(池江のSNSで公表)で、気持ちをくみ取ってほしい」(上野氏)という言葉で答えた。
日水連としてのサポートについて上野副会長は、「今の病状からすれば、温かく見守ることが一番。治療に携わる先生方にお願いするしかないと思います」と述べたあと、競泳界全体でエールを送れるよう、ほかの選手たちにメッセージを残した。
「池江も早く治して戻りたい、と思える姿勢を感じたので、ここ数年、(池江に)勇気づけられてきた選手たちが(頑張ることで)池江にメッセージを送る状況が好ましいと思います」
構成◎牧野 豊(スイミング・マガジン)
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