競泳・ジャパンオープンで争われる日本代表選考。その『3人目枠をめぐる戦い』のPart2は女子200m個人メドレー(3人目枠の選考の可能性、経緯等はPart1「男子個人メドレー」も併せてご参照ください)。
※日本選手権では女子200m個人メドレー3位の大本里佳(上)
写真:毛受亮介/スイミング・マガジン
この種目は、昨夏の世界選手権(ハンガリー)において、大橋悠依(イトマン東進)が銀メダル、今井月(豊川高)が5位入賞と、「代表入りすれば、即、世界の決勝」という高いレベルを誇る種目のひとつだ。
4月の日本選手権では、大橋悠依が2位以下を大きく引き離し優勝。そして2位には、リオ五輪同種目代表の寺村美穂(セントラルスポーツ)が入り、この両名がこの種目の代表権を手に入れた。
それでも、さすが世界に誇る種目とうならせたのは後続のレベルの高さだ。3位の大本里佳(イトマンSS/中央大3年)、4位の今井月までが派遣基準タイムをクリアし、ジャパンオープンでの追加選考に望みをつないでいる。
大本は4年前のパンパシフィック選手権の際、高校2年生で代表入りを果たしている実力者。安定した4泳法をベースに、近年は自由形の強化が進みラスト勝負にも磨きをかけている。一方の今井は、世界選手権5位の誇りにかけても代表に滑り込みたいところ。自己ベストは大本を0秒99上回る2分9秒99を持っているだけに、自己ベストを更新し、「3人目枠」へ大きくアピールしたいところだ。
大型連休も東洋大に武者修行に出向き、いったん、帰郷したあと、5月中旬からふたたび上京。東洋大・平井伯昌監督のもとで、エース・大橋とともに研鑽を積んでいる。「チャンスがある限り、最後までチャレンジしていきたい。バタフライから積極的にいくことを念頭に、ラストのクロールでも力を発揮するレースをしたい。とにかく、集中して臨む」と決死の覚悟の今井。
大本も含めた、熾烈な『3人目』争いに注目だ。
文◎桜間晶子
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