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2018-04-04

競泳・日本選手権2日目速報(4月4日@東京辰巳国際水泳場) 池江璃花子、2日連続の日本新

 競泳の日本選手権(兼アジア大会、パンパシフィック選手権代表選考会)2日目が4月4日、東京辰巳国際水泳場にて行なわれ、5種目で優勝者が決まる中、この日も主役となったのは、女子100mバタフライの池江璃花子(ルネサンス亀戸/淑徳巣鴨高3年/上写真)だった。

 前日の準決勝では約1年8カ月ぶりとなる日本記録更新を果たした池江は、決勝でも序盤から攻め続けた。前半50mを26秒12(前日は26秒44)で折り返し、後半も粘り強くストロークを刻み、前日からさらに0秒20記録を更新し、56秒38と2日間連続で日本記録を更新した。

「56秒3台を狙っていたので、目標に達してうれしいです前半50mをこのタイムでいけたら(最終日の)50mバタフライも楽しみです。ただ、100mもここで終わりではなく、5月のジャパンオープン、8月のパンパシフィック選手権とアジア大会と続けて記録を更新していきたいです。目指すは55秒台、そして世界記録(55秒48)も視野に入れていきたい」と幕を開けたばかりのシーズンへの期待を、さらに膨らませた。

 最も照準を絞ってきた種目で狙い通りの結果を導き出した池江。次の出場種目は昨年9月の国体で日本新記録をマークした女子50m自由形で、予選・準決勝は5日(木)、決勝は6日(金)に行なわれる。

 男子100m平泳ぎでは小関也朱篤(ミキハウス)が狙っていた58秒台には届かなかったものの、59秒30をマークしてこの種目5連覇を達成。「タイムには納得いかないが、いろいろお騒がせしたぶん、結果で返したいと思っていたので、まずはひとつ目をとれてよかった。これからの50m、200mでは良い記録を狙っていきたい」と安堵と課題の両面を挙げた。

 男子100m背泳ぎは十年来のライバルでもある入江陵介(イトマン東進)と古賀淳也(第一三共)に注目を集めたが、米国に拠点を移して2年目の入江は、レース前にコメントしていたように前半は古賀をしっかりマークし、持ち味である後半50mでピッチを上げ、53秒18で優勝、アジア大会、パンパシフィック選手権代表に内定した。

男子100m背泳ぎを制したのは入江(中)。左は古賀、右は3位の金子雅紀(イトマン東進)
写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

 女子800mはマラソンスイミングでも活躍する森山幸美(日本体育大)が「前半から積極的なレースを心掛けた」というように自己ベストとなる8分31秒44で2連覇、男子50mバタフライは伏兵的存在の井田憲吾(自衛隊)がこの種目では9年ぶりの日本記録更新となる23秒40で優勝を飾った。

 準決勝4種目のうち、目を引いたのは女子100m平泳ぎ1組の青木玲緒樹(ミキハウス)。持ち味のキックを生かした効率の良いストロークで、国際大会代表選考の標準記録(1分6秒77)を突破する1分6秒59をマークし、堂々の1位通過。

 また、ジュニア世代では、女子200m自由形で高校1年生の池本凪沙(コパン宇治/近畿大附高)が1分59秒53の記録で準決4位、男子200m自由形では前日の400mで3位に入った吉田啓祐(日大豊山高3年)が1分48秒96で4位、石崎慶祐(ダッシュ新潟/長岡大手高3年)が1分49秒33の8位と、2人の高校生が決勝にコマを進めた。ちなみに男子200m自由形で高校生選手が決勝に進出したのは、2010年以来8年ぶりのこと。

★本日の優勝者
女子800m自由形 森山幸美(日本体育大)8.31.44
女子100mバタフライ 池江璃花子(ルネサンス亀戸)56.38◎日本新/派遣Ⅰ
男子100m背泳ぎ 入江陵介(イトマン東進)53.18/派遣Ⅱ
男子100m平泳ぎ 小関也朱篤(ミキハウス)59.30/派遣Ⅱ
男子50mバタフライ 井田憲吾(自衛隊)23.40◎日本新
※日本水泳連盟が定めた2018年国際大会派遣標準記録の目安は2014年1月1日~2017年8月31日(リレーは13年1月1日~16年8月13日)の国際水泳連盟世界ランキングを元に、1国上位2名を対象に「派遣Ⅰ=8位相当、派遣Ⅱ=16位相当、派遣標準=20位相当(今大会における個人種目代表内定の最低条件)」

★3日目の競技スケジュール/4月5日の準決勝・決勝種目
女・男200m個人メドレー 準決勝
女・男50m自由形 準決勝
男子200mバタフライ 準決勝
男子1500m自由形 決勝
女子100m背泳ぎ 決勝
女子100m平泳ぎ 決勝
男子50m背泳ぎ 決勝
男子50m平泳ぎ 決勝
女・男200m自由形 決勝
【3日目/4月5日のNHK放送予定】
BS1/17:55~19:30(LIVE)
総合テレビ/19:30~20:15(LIVE)
※終了時刻は競技進行により変更になる場合があります。

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