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2018-04-03

競泳・日本選手権1日目速報(&2日目の競技予定) 池江璃花子、有言実行の日本新 女子背泳ぎの酒井夏海は50mで高校新 ベテランの鈴木聡美も50m平泳ぎで日本新

 競泳の日本選手権(兼アジア大会、パンパシフィック選手権代表選考会)1日目が4月3日、東京辰巳国際水泳場にて行なわれ、いきなり好記録が生まれた。

 まず女子100mバタフライには、この冬、好調を維持し続けてきた池江璃花子(ルネサンス亀戸/淑徳巣鴨高3年/上写真)が登場。予選を57秒14で2位以下に約2秒近く差をつけてトップ通過を果たすと、続く準決勝では、タッチが合わないながらも前半を自己ベストラップの26秒44で折り返すと、後半も大きな泳ぎでそのままペースを維持して56秒46の日本新記録を樹立。大会前の宣言どおり、2016年リオ五輪決勝でマークした自身の持っていた記録を、準決勝で0秒28更新してみせた。

「そんなに飛ばしたつもりもなかったので前半50mは予選より遅いと思って泳いでいたけど、まさか自己最高のラップになるとは。後半50mも粘り強く泳げたと思うし、ここまできたら55秒台も見なければと思いますけど、明日はあと0秒3くらい更新したい」と2日目の決勝でもさらなる記録更新を誓った。

 この日の決勝種目は3種目。

 最初の決勝種目となった男子400m自由形は、江原騎士(自衛隊体育学校)が前半積極的なレースを展開し、200m以降は萩野公介(ブリヂストン)との差を徐々に広げ、3分46秒64をマーク。この種目で2年ぶり2度目の優勝を果たすとともに日本水泳連盟が定めた国際大会代表選考標準記録(3分46秒88)を突破し、「個人種目で標準を切ったのは初めてなのでうれしいです」と、アジア大会及びパンパシフィック選手権代表に内定した。

 なお、江原、萩野の社会人に続いて3位に入った吉田啓祐(日大豊山高3年生)は、レース終盤もペースを落とすことなく、最後は萩野に0秒22差まで迫る大健闘を見せた。予選、そして決勝の3分48秒69ともに自己ベストで、この種目では8年ぶりの高校生選手として表彰台に上った(2011年に中止となった日本選手権の代替大会・国際大会代表選考会を含めれば7年ぶり)。「タイムを見てびっくりした。公介さんがどんどん近づいてきたのはわかった」と前半から江原、萩野に食らい付く無心の結果に、驚きを隠せなかった。

 女子50m背泳ぎは、予選を1位通過したリオ五輪代表の酒井夏海(スウィン南越谷/武南高2年)が決勝でも堂々の泳ぎで27秒82の高校新をマークするとともに、50mでは初となる日本選手権優勝を果たした。「課題だったスタートもばっちり決まった。100、200mにつながるいいレースができた」と満面の笑みでレースを振り返った。

50mでは初の日本選手権制覇となった女子背泳ぎの酒井(中)。明日以降の100m、200mに大いに弾みをつけた
写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

 女子50m平泳ぎでは、鈴木聡美(ミキハウス)が予選で30秒64の日本新、決勝では30秒91とタイムを落としたものの、終盤の競り合いを制して2年連続6回目の優勝を飾った。

鈴木は、ベテランらしく、落ち着いたレース展開で予選で日本新、決勝でもきっちり勝利をもぎ取った
写真:毛受亮介/スイミング・マガジン

★1日目の優勝者
男子400m自由形 江原騎士(自衛隊体育学校)3.46.64/派遣標準
女子50m背泳ぎ 酒井夏海(スウィン南越谷)27.82◎高校新
女子50m平泳ぎ 鈴木聡美(ミキハウス)30.95/※予選で30秒64の日本新
※日本水泳連盟が定めた2018年国際大会派遣標準記録の目安は2014年1月1日~2017年8月31日(リレーは13年1月1日~16年8月13日)の国際水泳連盟世界ランキングを元に、1国上位2名を対象に「派遣Ⅰ=8位相当、派遣Ⅱ=16位相当、派遣標準=20位相当(今大会における代表内定の最低条件)

★2日目の競技スケジュール/4月4日の準決勝・決勝種目
女子100m背泳ぎ 準決勝
女子100m平泳ぎ 準決勝
女・男200m自由形 準決勝
女子800m自由形 決勝
女子100mバタフライ 決勝
男子100m背泳ぎ 決勝
男子100m平泳ぎ 決勝
男子50mバタフライ 決勝
【2日目/4月4日のNHK放送予定】
BS1/18:00~19:30(LIVE)
総合テレビ/19:30~20:15(LIVE)
※終了時刻は競技進行により変更になる場合があります。

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