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2018-11-03

【全日本大学駅伝展望】 二冠を狙う青山学院大を止めるのは?

11月4日に愛知・熱田神宮から三重・伊勢神宮への106.8km8区間で行われる第50回全日本大学駅伝。そのメンバーエントリーが11月2日に発表され、8区間の正選手と補員5名が出そろった。レース当日(4日)朝6時10~30分までの間に最大3人まで、正選手と補員の交代が受け付けられる。なお、正選手同士の区間変更は認められていない。果たして大学日本一に輝くのはどの大学か。

※写真上=昨年のスタートの様子。昨年は神奈川大が20年ぶり3回目の優勝を果たした
写真/中野英聡(陸上競技マガジン)

本命・青山学院大を3校が追う

 10月の出雲駅伝を制し、2季ぶり2度目の学生駅伝三冠を狙う青山学院大は、エース格の森田歩希と橋詰大慧をはじめ、小野田勇次(以上4年)、竹石尚人(3年)らが補員にまわった。このなかから、最大3人が当日変更で投入される見込み。1区、7区、8区あたりの変更が有力だ。主軸の鈴木塁人(3年)が3区、昨季の箱根駅伝7区で区間新をマークした林奎介(4年)が4区に入っており、中盤までに抜け出す作戦か。穴のない布陣で、優勝候補筆頭と言える。
 追うのは東洋大、東海大、駒澤大の3校だ。東洋大は出雲駅伝で青山学院大に12秒届かず2位となり、今大会では3年ぶりの王座奪還に燃えている。2区の西山和弥(2年)、3区の今西駿介(3年)で勢いに乗り、中盤がうまく流れれば、アンカーの相澤晃(3年)で優勝を引き寄せられるはず。補員に入っているエースの山本修二、小笹椋(共に4年)が勝負どころに起用されるだろう。
 前回2位の東海大は2区に關颯人、3区に館澤亨次、5区に鬼塚翔太と3年生の主軸を配置。7、8区の長距離区間は湊谷春紀、湯澤舜の4年生コンビに託す予定だ。15年ぶりの優勝に向けて、前半から突っ走りたい。中盤の5区に入った鬼塚が故障から復調途上で、ここがポイントになりそうだ。
 駒澤大はエースの片西景(4年)らを補員に登録。7区に堀合大輔(4年)、8区に山下一貴(3年)と、長距離区間には堅実な2人が入った。6区までのなかで、3人を変更する可能性もある。片西は序盤区間か。全体的にバランスの良い布陣で、優勝戦線をかき乱すかもしれない。

青山学院大はエースの森田を補員に。どの区間で起用されるか
写真/毛受亮介(陸上競技マガジン)

距離変更がどう影響するか

 今年から1~7区の距離が変わり、各校とも区間配置は手探りの状態。先に挙げた4校以外にも、エース格を補員に登録する大学があった。絶対的なエースを擁するチームは采配が難しくなったと見られていたなか、パトリック・ワンブィ(日大4年)が7区、塩尻和也(順大4年)は4区に。エース級が少ない4区で、塩尻が一気に浮上できるか。
 また、8区間中で唯一10㎞を切る9.5㎞ながら、駅伝の流れをつくる重要区間である1区は、現段階では各校の戦略が分かれている。前回の優勝校・神奈川大は1区のスペシャリストであるエースの山藤篤司(4年)を惜しみなく起用。法政大は三本柱の1人、青木涼真(3年)、中央学院大、城西大などもエース格を入れたが、中堅クラスを登録した大学もある。ジェフリ・ギチア(第一工大4年)、オープン参加の日本学連選抜の石井優樹(関西学院大3年)ら関東勢以外の有力選手もおり、激戦になりそうだ。
 50回目の記念大会を制するのは果たしてどの大学か。
文/石井安里

日本人学生トップランナーの塩尻は4区で起用された
写真/小山真司(陸上競技マガジン)

全日本大学駅伝
区間距離変更点
区間前回今回
1区14.69.5
2区13.211.1
3区9.511.9
4区14.011.8
5区11.612.4
6区12.312.8
7区11.917.6
8区19.719.7
(単位はkm)

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