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2020-09-26

【相撲】編集部が選ぶ秋場所14日目の一番

立ち合いから正代が強烈な当たりで朝乃山を横向きにさせ完勝

正代(押し倒し)朝乃山

 関脇正代と新入幕の翔猿の2人が2敗でトップを守り、最後の2番が優勝の行方を左右する大一番となった。正代が先に土俵に上がり、大関朝乃山との対戦を迎えた。

 対戦成績は朝乃山の4勝3敗と拮抗しており、最近は朝乃山が連勝している。ともに右の相四つだが、正代としては朝乃山に右を差させず、モロ差しを狙いところだ。

 立ち合い、正代が左を固めて強烈に胸から当たると、朝乃山は上体が浮いてしまい横を向く。正代は左上手を取って前進。最後は右で相手の胸を押すと朝乃山は背中から落ち土俵下に転落。正代の完勝だった。

「最近負けている相手なので、思い切りいった。差されると力を出すので、左を固めて当たった。すごく立ち合いがよかったと思う。自分の一番いい立ち合いができた」と勝負は立ち合いで決まった。

「思い切り当たれて足も踏み込めたので休まないように。止まると廻しを取られると思ったので、そのまま出ました」と振り返った。

 結びの一番で翔猿が貴景勝に敗れ、正代が2敗で単独トップに立った。当然、優勝への意識はあるだろう。「それなりに緊張はしていますけど、落ち着くところは落ち着いて、めりはりができている。1月は精神的に追い込まれてきつかった。緊張の持っていき方がわかってきた」と、今年になって2回の優勝争いが生きている。

「明日で終わりなので、思い切り取れたらそれでいいです。今日はいい相撲が取れたので相撲のことはあまり考えず、ゆっくり休みたい」と国技館をあとにした正代。

 14日目の全取組終了後に千秋楽の割が決まり、正代は翔猿と対戦することになった。翔猿が勝てば決定戦、さらに結びで貴景勝が朝乃山に勝てば巴戦となるが、すんなり正代が初優勝を決めそうなムードだ。

文=山口亜土










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