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2019-03-21

[野球食]たっぷり新玉で疲れ知らず新玉ねぎの肉サラダ

海老久美子(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)

※写真上=新玉ねぎの肉サラダ
写真◎ベースボール・クリニック

◎主菜

<材 料>(球児1人分)
・新玉ねぎ……1個
・豚ひき肉……100g
・ピーマン……1個
・赤ピーマン……1/2個(パプリカの場合)
・油……大さじ1/2
・鶏ガラスープの素……小さじ1.5
・酒……大さじ1
・輪切り唐辛子……適量

<作り方> 約20分
1)新玉ねぎは薄くスライスし、サッと水を通し(辛みが気になる場合は水の中で少し揉む)、器に盛る。
2)ピーマン・赤ピーマンはそれぞれ細かく刻む。
3)フライパンで油を熱し、輪切り赤唐辛子と豚肉を炒め、全体に火が通ったら(2)と酒に溶いた鶏ガラスープを加える。
4)炒め上がったら、好みで塩・こしょうを加え味を整え、(1)の上に盛る。

<Point!>
! 新玉ねぎは、水に長時間さらさない。
! 味付けは味を見てから必要であれば。
! ピーマンは黄色やオレンジでもOK。

<栄養量>(球児1人分)
エネルギー 378kcal
タンパク質 22g
脂質    20g
糖質    24.5g
カルシウム 59mg
鉄     2.2mg
ビタミンA 76μg
ビタミンB1 0.74mg
ビタミンB2 0.37mg
ビタミンC 141mg
食物繊維  5.2g 

<Pickup栄養素>
ビタミンB1
 球児のエネルギー産生と疲労回復に欠かせないビタミン。アリシンと一緒に摂ることで、アリチアミンという形になり、吸収率が良くなる。

豚ひき肉のビタミンB1と
玉ねぎのアリシンで疲労回復

 玉ねぎは、ねぎ、ニラ、にんにくなどとともに、特徴的な栄養素を持っている。それが、硫化アリルの一種、アリシン。アリシンは、玉ねぎ独特のピリッとした辛さや刺激的な香りの成分で、強力な抗菌作用や血液の凝固を予防する働きがある。また、ビタミンB1とともに疲労回復を速やかにもする。

 アリシンは熱に弱く、水に溶け出すので、生で食べると効率的に摂ることができる。とは言え、普通の玉ねぎでは水に長くさらさなければとても生では食べることはできない。しかし、春に旬を迎える新玉ねぎは、軽く流水に当てるだけで生でシャキシャキ食べられる。

 そのままサラダでもいいが、温かいトッピングをドレッシングの代わりに加える。豚のひき肉にはビタミンB1が多く、新玉ねぎのアリシンがその吸収力を強化してくれる。青と赤のピーマンは、彩りとともに、ビタミンC源となる。
 冬の疲れを引きずらずに新学期を向かえるために、アリシンは球児に注目してもらいたい栄養素だ。

《PROFILE》
海老久美子(えび・くみこ)
立命館大スポーツ健康科学部副学部長。管理栄養士、公認スポーツ栄養士、博士(栄養学)。全日本野球協会医科学部会委員。JOC強化スタッフ。ジュニアからトップまで、各種目のアスリートへの実践的な栄養教育・サポートを実施。著書に『野球食』『野球食Jr.』『野球食のレシピ 』『女子部活食』(小社刊)などがある。

文責◎ベースボール・クリニック編集部

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