大学長距離界で押しも押されぬ存在となった東洋大の相澤晃(4年)。11月の全日本大学駅伝で見せた異次元の強さは多くのファンの脳裏に刻まれている。果たして最後の箱根で何を見せてくれるのか?

上写真=相澤は、2区出走なら日本人最高記録、4区なら昨季自身が刻んだ区間記録の更新が目標となる
撮影/JMPA

 学生長距離界のエース・相澤晃(東洋大4年)が最後の箱根駅伝に挑む。

 三大駅伝では、3年時の全日本大学駅伝から4大会連続で区間賞。今年の全日本では11.9㎞の3区で33分01秒という異次元の走りを見せ、出雲3区、全日本3区、箱根4区と、すべての駅伝で区間記録保持者となった。

 全日本の後には、11月23日の八王子ロングディスタンス10000mで27分台を狙うプランがあったが、体調面を考慮して回避。「10000mの記録を狙うチャンス、東京オリンピックのチャンスは来年の春にもありますが、箱根は最後。キャプテンとして、エースとして、4年生として、箱根を優先する気持ちが強かった」と、箱根に向けて感覚を研ぎ澄ませている。

 2年時に経験した2区か、前回区間記録を樹立した4区か、起用区間に注目が集まるが、酒井俊幸監督は「2区で結果を残すことがマラソンにつながる。大会の顔になるようなパフォーマンスをしてほしい」と話しており、箱根を通過点に世界を視野に入れる相澤に花の2区を託すとみられる。

画像: あいざわ・あきら◎1997年7月18日生まれ、福島県出身。長沼中→学法石川高(福島)。178cm、62kg。自己ベスト10000m28分17秒81(大3)、ハーフマラソン1時間01分45秒(大3) 撮影/井出秀人(陸上競技マガジン)

あいざわ・あきら◎1997年7月18日生まれ、福島県出身。長沼中→学法石川高(福島)。178cm、62kg。自己ベスト10000m28分17秒81(大3)、ハーフマラソン1時間01分45秒(大3)
撮影/井出秀人(陸上競技マガジン)

 2年時には終盤にペースダウンしながらも、1時間07分18秒で区間3位。今大会の目標は前回、塩尻和也(順大、現・富士通)がマークした日本人歴代最高(1時間06分45秒)を超える1時間06分30秒だ。本番まで3週間を切った12月中旬には、「ケガもなく順調に練習を積めているので、これから体調不良に気を付ければ狙える記録。ラスト3㎞で東洋大のスローガンにある1秒をけずりだす走りができれば、見えてくると思います」と、力強く語った。

 学法石川高(福島)では、東北大会5000m9位でインターハイに進めず。3年時の11月に高校生では一流とされる13分台で走ったが、12月の全国高校駅伝4区では区間14位と力を出し切れなかった。それもあってのことか、今年の全日本の後には、かつてのチームメイトから「高校の時にこのくらい走ってくれよ」と言われたそうだ。

 しかし4年後の今は、押しも押されもせぬ学生最強ランナーに。主将になった今季は芯の強さがいっそう増した。「キャプテンになって、サポートしてくれる部員の分まで走らなくてはいけないという思いがより大きくなりました。また、優勝する経験や先頭で走る気持ち良さを後輩たちに味わってほしい」と、東洋大を6年ぶりの総合優勝に導く決意は固い。

 1920年の第1回大会から100年の節目にふさわしい、記憶と記録に残る激走を見せることだろう。

文/石井安里

おすすめ記事

陸上競技マガジン 2020年1月号

箱根駅伝2020完全ガイド
陸上競技マガジン1月号増刊


This article is a sponsored article by
''.