連覇が4で途切れたチームの主将を任された鈴木塁人。青学大は春から箱根の準備を進め、トラックでは調子が上がらなかった。苦悩の時期を超え、全日本大学駅伝からようやく上向きに。前向きになった鈴木が、最後の箱根に臨む。

写真上=鈴木塁人は、箱根駅伝では2年時に1区5位、3年時に10区2位
撮影/矢野寿明(陸上競技マガジン)

 キャプテンは春から悩んでいた。
 2019年1月3日、青山学院大学の連覇は途切れた。新チームのキャプテンに選ばれたのは鈴木塁人だった。
 春の日本学生ハーフでは、青学勢は駒澤大、國學院大といったライバル校に後れを取った。トラックシーズンに入ってもなかなか結果が出ない。この時期、鈴木の苦悩は深かった。

「今年のゴールデンウィークは長かったじゃないですか。そこで部としては初めて菅平の合宿に行ったんです。例年だったらスピードを磨く時期ですが、ベタっとした長い距離を走る練習が続きました。すると、どうしてもスピードは犠牲になりますよね。トラックシーズンは、僕だけじゃなく、みんな苦労したと思います」

 3年生までポイント獲得に貢献していた関東インカレでは、5000mで14位。部内トップも1年生の岸本大紀に譲った。
 復調の兆しが見えたのは、数次にわたる夏合宿の間に行われた9月の全日本インカレから。調整をかけていなかったものの、シーズンベストの29分16秒26。ようやく笑顔が戻ってきた。

 ところが出雲駅伝では遠征にも帯同したにもかかわらず、6人のメンバーから外されてしまう。その悔しさを晴らすべく、レース後の出雲記録会では14分14秒41のシーズンベストをマークし、全日本大学駅伝では4区を任された。

「直前まで5区を走る予定だったんですよ。ところが、調子が上がってきたということで、監督が『4区で勝負してみよう』と。結果は区間7位でしたが、いい走りはできたと思います。この一本を走ってから調子がさらに上がってきたので、いよいよ最後の箱根に向けていい準備をしたいです」

 12月16日に東京・青山にあるキャンパス内で行われた壮行会で、鈴木はこんな決意を口にした。
「箱根駅伝では、まだ区間賞を取れていないんですよ。前回は、アンカーを任されましたが1位でゴールできなかったので、最後の箱根ではトップでフィニッシュテープを切りたいです」

 苦悩の時期を超えて、ようやく競うことに前向きになった鈴木キャプテン。ラストランで思う存分、「青学らしさ」を表現してほしい。

文/生島 淳

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