1月19日に行われた全国都道府県対抗男子駅伝で福島は5区の松山和希と7区の相澤晃が区間賞を獲得した。学法石川高の先輩後輩の2人。相澤と入れ替わりで東洋大に進む松山に、鉄紺のエースは熱いエールを送る。

写真上=都道府県駅伝で福島はダブル区間賞。5区・松山和希(学法石川高3年)と7区・相澤晃(東洋大4年)。松山は今春、東洋大に進学する
撮影/太田裕史(陸上競技マガジン)

箱根の疲れが残るなかでも12人抜き

 前回、東北に初の優勝旗を持ち帰った福島は連覇ならず。ただ、1区で41位と出遅れたなか、5区の松山和希(学法石川高3年)、アンカーの相澤晃(東洋大4年)が区間賞を獲得し、最終的に14位まで追い上げた。

 41位でタスキを受けた松山は、区間新記録を目指して前を追った。結果は23分55秒の区間タイ記録で14人抜き。高校駅伝の1区では28分50秒と、従来の日本人最高記録を更新しながら、佐藤一世(八千代松陰高3年・千葉)に2秒差で2位だったが、今大会は区間3位だった佐藤に18秒差で勝利。「新記録には1秒届かなかったのですが、全力を出し切ったので悔いはありません。佐藤君に負けっぱなしでは終われなかった。最後に勝ち切っての区間賞で、自分にとって良いレースになりました」と笑った。

 1月2日の箱根駅伝2区で史上初の1時間5分台となる1時間05分57秒をマークした相澤は、その疲労が大きかったといい、今大会までにポイント練習を一度しか入れられなかった。春から就職する旭化成の合宿に参加するなどして調整したが、「スピードが出るか不安だった」と明かす。前半に思うように体が動かなかったそうで、目標の36分台は達成できなかったものの、区間記録に1秒と迫る37分10秒で2年連続の区間賞。「優勝を目標にしていたので悔しいですが、チーム全員で頑張れました」と、故郷の代表として激走し、26位から12人を抜いた。

「1年目からチームを背負う気持ちで」

 松山は今春、学法石川高の先輩である相澤と入れ替わりで東洋大に進む。昨年の都道府県駅伝でも5区を務めて1位に浮上したが、前半を抑えて入ってしまい、個人では区間4位と満足のいく結果を残せなかった。今大会は「最後にばててもいいから、最初から突っ走るように」という相澤からのアドバイスを受け、前半から果敢に飛ばした。その攻めの走りが奏功しての区間タイ記録。相澤も「あの順位(41位)でもらって区間タイを出すのはさすがだと思いますし、大学では1年目からチームを背負うくらいの気持ちでやってほしい」と期待を込めた。

 松山は箱根駅伝をテレビ観戦。相澤が2区で14位から追い上げた走りをじっくり見たといい、「どんな順位でタスキをもらっても、エースと呼ばれる選手は違う」と感じ入った。大学での目標を問うと、「まだ体が弱いので、1年目は体づくりから入って、長い距離に対応できるように。4年生になったら、2区で相澤さんの記録を狙いたいです」と頼もしい。

 東洋大は箱根駅伝で10位。初優勝した2009年から11年続いた3位以内が途切れ、復権を期して始動している。そしてこれからは相澤から松山へ、“鉄紺”のエースの系譜が受け継がれていく。

文/石井安里

画像: 都道府県駅伝の表彰式で握手を交わす松山(左)と相澤(右)。ガクセキ(学法石川高)のエースから東洋大のエースに。系譜は受け継がれていく

都道府県駅伝の表彰式で握手を交わす松山(左)と相澤(右)。ガクセキ(学法石川高)のエースから東洋大のエースに。系譜は受け継がれていく

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