7月23日、24日の2日にかけて、ヤンマースタジアム長居・ヤンマーフィールド長居で開催された大阪選手権で3月に高校用(6.000㎏)砲丸で18m23の高校記録を樹立したアツオビン・ジェイソン(大阪桐蔭高3年・大阪)が、一般用(7.260㎏)でも16m79の高校最高記録を樹立した。

4投目に16m79の高校最高記録の投げを見せたアツオビン
撮影◎中尾義理

 大阪選手権第2日の男子砲丸投で、昨年インターハイ優勝のアツオビン・ジェイソン(大阪桐蔭高3年)がまた金字塔を打ち立てた。高校規格の6.000㎏で3月31日に18m23の高校新記録をマークしていたが、今度は一般規格の7.260㎏で16m79の高校最高記録を樹立して優勝。本人は「(高校最高記録は)意識していませんでした」と言うが、前高校記録保持者の幸長慎一(生光学園高・徳島、現・四国大院)ら歴代の猛者が挑んで、超えられなかった畑瀬聡(博多工高・福岡、現・日大桜門陸友会)の16m64を、2投目16m68、4投目16m79、5投目16m66と3度も超えてみせた。

 7.260㎏の砲丸を持ったのは大会2日前。本格的に投げてみるのではなく、ケガをしないように指の掛かりをチェックした程度だったという。それでも、重さを気にすることなく、「17mが目標でした」と言ってのけた。

 練習投てきで16m30付近に投げ、1投目はその感覚で投げて16m21。2投目からスピードとパワーをかみ合わせて着弾点を伸ばしにかかった。16m50以上を連発してみせたが、17mには届かず、「4投目までは思った通りでしたが、5投目、6投目は『投げたろう』と思って、投げ急いでしまい、“タメ”を作れませんでした」と反省点を挙げた。

 3年生になって初戦となった福岡大記録会では、17m99。「左ヒザに痛みが出て、脚をかばうような投げでした」と話す。まだ左ヒザは万全ではないが、高校規格の砲丸では「練習で18m30くらいは出ているので、試合では18m50、いきます、絶対」と自信を見せる。

 指導する中谷忠嗣先生は、筋力づくりに励むより、「高校生のうちは、バネをつくり、動ける体にしておこう」という方針。そしてもちろん、「20mを超えて、世界に出てほしいね」と夢を託す。

 春先187㎝だった身長は、188㎝に。体格も記録も伸び盛り。アツオビンはこれからも「このくらいは投げるのでは」という期待を何度も超えていくだろう。この少年にリミッターはいらない。

文/中尾義理

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