7月26日、最終日を迎えた東京選手権男子三段跳で、池畠旭佳瑠(駿大AC)が6回目に16m75(±0.0)をマーク。日本歴代9位のビッグジャンプで大会連覇を飾った。

写真=大会前の自己記録を一気に55㎝更新した池畠(撮影/田中慎一郎・陸上競技マガジン)

楽しい競技なので楽しく

 5回目の跳躍で池畠旭佳瑠(駿大AC)は、それまでの自己ベストを3㎝更新する16m23(+0.9)をマーク。「やり切ることだけを考えていた」という最終跳躍で日本歴代9位となる16m75のビッグジャンプを見せた。

 4回目の跳躍で山下祐樹(国士舘クラブ)が16m26(+0.5)の大会タイ記録を跳び、続く5回目に16m38(+0.4)。メキシコ、ミュンヘン五輪代表の村木征人(東京陸協)が保持する大会記録を52年ぶりに更新していた。池畠はさらに塗り替え、逆転で大会連覇を飾った。

「大学3年で自己ベストをマークし、昨年もタイ記録を出していますが、まだ実感がわきません。走るのが苦手で、体力がなかったのですが、練習の成果が出て一安心というところです」

 自粛期間中に体幹周りを重点的に鍛え直し、スプリント力の強化を図ってきた。172㎝と体格に恵まれない分、助走の勢いを殺さず、ダイナミックな跳躍を意識しているという。

 1994年生まれの池畠は、埼玉・聖望学園高から東海大に進み、大学卒業後の2017年から駿河台大の跳躍コーチを務める。高校3年時の2012年新潟インターハイで2位。東海大3、4年時には関東インカレで共に4位入賞を果たしている。日本選手権には2度出場しており、2016年(9位)、19年(4位)の実績を持つ。

 同記録での2位に泣いたインターハイ以降、あと一歩で主要タイトルを逃してきた。「勝てない悔しさがここまで続けてこられた理由です」という池畠。その一方で、目の前のことに一直線になり過ぎていた以前とは異なり、年々、気持ちの余裕ができてきたという。

 これまでもファウルながら16m50超の跳躍を見せていたことから、今回の記録にも「ようやくという感じです」と驚きはない。目標とする17m15の日本記録更新を目指し、「楽しい競技ですから楽しくやりたい」と今後も自然体で臨んでいくつもりだ。

池畠は大会記録を52年ぶりに更新(撮影/田中慎一郎・陸上競技マガジン)

文/石井 亮

おすすめ記事

陸上競技マガジン 2020年8月号


This article is a sponsored article by
''.