あす13日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で行われるWBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチに出場するチャンピオン吉田実代(三迫)と挑戦者・奥田朋子(ミツキ)が、前日計量後にオンラインで会見。試合に向けての思いをそれぞれ語った。 「自覚と自信と誇りを胸に」――吉田2度目の防衛戦となる吉田は新型コロナ感染予防対策に万全を期し、試合までの2週間、娘の実衣菜ちゃんとビジネスホテルで隔離生活を送った。試合地の大阪入りにも新幹線を使わず、東京から車で立ち寄りも含め約10時間かけて到着。この日、計量パスとPCR検査陰性の判定に安堵の笑みを浮かべた。

娘とお揃いで作ってもらったWBOベルトのアクセサリーに必勝の気持ちを込める初めて顔を合わせた奥田とは6センチの身長差があるが「前回の相手シー・リーピン(中国)も長身だったし、普段は男子選手ともスパーリングをしているので」と体格差は気にしていない様子。奥田については「リーチが長く、長所を生かして試合をしている」と印象を語り、「どう来られても対応できるように練習してきた。シー戦のように倒そうと気負わないように」と、相手以上に自分のボクシングが大事とした。
三迫ジムに移籍しての第1戦。多くのチャンピオンが在籍する新たな環境で「意識の高さに刺激を受け、自分もチャンピオンの自覚が芽生えた。加藤健太トレーナーに学んだことをリングで出すことが楽しみ」と吉田。「自覚と自信と誇りを胸にリングに上がりたい」と抱負を語った。
「自分の人生を思い切り表現したい」--奥田
世界初挑戦を楽しみに待つ奥田奥田は世界初挑戦。以前の吉田と同じくバンタム級から1階級落としての試合となるが、「(減量は)普段よりしんどくなかった」と好調をアピールした。計量時に会った吉田については「雰囲気は柔らかい方ですね。でも動画を見るとガツガツ系なんで、だまされないぞ(笑)」と印象を語った。
ベルトよりも「戦いたかった相手と戦えるのがうれしい」という奥田。「吉田さんには人間的なエネルギーを強く感じる。私も根源的な部分で戦えることにワクワクしている」と、期待を込めた。高校の体育教師の顔も持つ37歳は、あすのリングで「自分の人生を思い切り表現したい。新しいステージに行くために」と決意のコメントを残した。