大晦日、WBO女子世界スーパーフライ級タイトルの初防衛戦に臨む吉田実代が26日、練習を公開。4歳の愛娘・実衣菜ちゃんのエールを受け、初めてのKO勝利で挑戦者シー・リーピン(中国)撃破を誓った。
上写真=加山利治会長の持つミットに右ストレートを打ち込む吉田
「前回の試合で(世界チャンピオンになって)満足していたんですが、ビデオで見返すと距離の取り方や、つめるところで重心を見失ったり、それからナックルの返し方とか、改善しなければならないところも見つかって」
31歳の吉田は懸命に練習に取り組んできた。3ヵ月前から開始したスパーリングは「数えきれないくらい」にやった。男子選手相手のマスボクシングもあったし、自衛隊体育学校での武者修行もあった。女子ボクシングのレジェンド、藤岡奈穂子(竹原慎二&畑山隆則=世界5階級制覇)と手合わせして、貴重なアドバイスをもらったこともある。
「今は万全の形で立ち向かえると思います」
この日の公開練習はシャドーボクシングを2ラウンドと、所属するEBISU K's BOXの加山利治会長の持つミット打ちが1ラウンド。ごく軽めながら、ミットを叩く左フックとワンツーでたたく破裂音が甲高くはじけた。
対戦する中国人選手シーについてはほとんどデータを持っていない。「ダイジェストの映像をトータルで3分間見たくらい」。長身でまだ21歳と若く、かなりのアマチュア経験があるのが分かっている程度。
「試合で何をやってくるかわからないから、たくさんと引き出しを作って、対処していきたいと考えています」
そして、もうひとつのテーマはKO。ここまで14戦13勝1敗の吉田のキャリアにKO勝ちは一度もない。できれば、初KOで初防衛を花やかに飾りたい。
「減量は問題ないと思います。パワーをつけるトレーニングで筋肉量を3キロほど増やしてきました。どうも私は筋肉がつきやすい体質のようです」
そんな吉田を支えているのは、実衣菜ちゃんの存在だ。「娘に教わることばかり」という。今度の試合でも、こんなことがあった。トレーニングに専念するため、実衣菜ちゃんを鹿児島の実家に預けていたのを迎えに行った。行くまでまる1日、帰りは朝5時起きの強行軍。さすがの吉田も疲れてしまった。
「実はマスクをしていたんですが、そんな私を見て娘が言うんです。『ママ、笑顔だよ』って」
ボクシングは娘のためにやっていると吉田は言う。だから一切妥協するつもりはない。ただ、現状では世界チャンピオンと言えど、女子ボクサーは恵まれた環境にはない。この公開練習の後も、仕上げなければならない事務仕事が残っている。
闘うシングルマザー、忙しくても優しいママは、一途に頑張るしかない。
「娘には教えられることばかり」。闘うママはいよいよ負けられない
文◎宮崎正博 写真◎本間暁
2024-12-03
上野由岐子によるピッチングクリニック 「ウエノラボ2024supported by ミズノ」開催!
2024-12-03
【サッカー】子供の自主性を重んじる指導を貫いた、FCアミーゴの指導方針をU-15チーム監督に直撃
2024-12-02
【新作情報】「BBMベースボールカードプレミアム[グローリー]2024」シリーズ史上過去最多の直筆サインカードを投入!
2024-12-03
【連載 泣き笑いどすこい劇場】第28回「意地」その1
2024-12-01
【アメフト】甲子園ボウルは、法政大VS立命館大の東西頂上決戦に
2024-12-02
【アイスホッケー】五輪最終予選、日本0勝3敗。 ⑦大津晃介(栃木日光アイスバックス)
2024-04-01
ベースボール・マガジン社の人工芝一覧、導入実績、問い合わせ先 [ベーマガターフ]
2024-12-03
上野由岐子によるピッチングクリニック 「ウエノラボ2024supported by ミズノ」開催!
2024-12-03
【サッカー】子供の自主性を重んじる指導を貫いた、FCアミーゴの指導方針をU-15チーム監督に直撃
2024-12-02
【新作情報】「BBMベースボールカードプレミアム[グローリー]2024」シリーズ史上過去最多の直筆サインカードを投入!
2024-12-03
【連載 泣き笑いどすこい劇場】第28回「意地」その1
2024-12-01
【アメフト】甲子園ボウルは、法政大VS立命館大の東西頂上決戦に
2024-12-02
【アイスホッケー】五輪最終予選、日本0勝3敗。 ⑦大津晃介(栃木日光アイスバックス)
2024-04-01
ベースボール・マガジン社の人工芝一覧、導入実績、問い合わせ先 [ベーマガターフ]