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2020-12-19

【箱根駅伝の一番星】「シルバーコレクターになるつもりはない」城西大学・砂岡琢磨の決意は希望の1区で

地道な強化で自信をつけ結果に結びつけてきた砂岡 写真/長岡洋幸

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陸マガの箱根駅伝カウントダウン企画「箱根駅伝の一番星」は出場20校の注目選手を紹介。城西大学「三本柱」の一角として成長を遂げた砂岡琢磨(3年)は、全日本大学駅伝1区で2位に終わった悔しさを箱根路にぶつける。

練習での自信がメンタル面の成長に

「今年、期待したいのは砂岡拓磨。能力が高い選手ですので、彼が試合で力を発揮できるようになるとチーム力は一気に上がります」

 夏合宿時点での城西大学・櫛部静二監督の言葉だ。そしてここまで砂岡は指揮官の期待通りの結果を残している。

 箱根駅伝予選会はチーム2番手の13位。さらに全日本大学駅伝1区では従来の区間記録を上回る区間2位の走りで、2区での首位奪取に貢献した。

「昨年までは1回の練習の反動で調子が上がったり下ったりと安定しなかったのですが、3年目になってようやくそれがなくなりました。自粛期間中にフォームの改善に取り組んだ成果も出ていて、夏から練習で距離が踏めるようになったことが自信につながっています」

 その自信は試合へ挑むメンタル面にも変化を及ぼす。本人曰くキーワードは平常心。練習がしっかりできていれば試合でも走れるはずと信じ、心を波立てずにスタートラインに立てるようになった。「以前は走る前に気持ちがたかぶったり、不安になったりと試合が怖いときもありましたが、今はいい意味で考え過ぎなくなりました」と笑う。

 11月24日の関東学連主催の10000m記録挑戦競技会では28分24秒48と大きく自己ベスを更新した。その2日前に菊地駿弥(4年)が出した28分08秒25に次ぐ城西大歴代2位の記録である。入学時、本誌に語った目標、「10000mの大学記録の更新」にいよいよ手の届くところまできた。「来年です。来年はきっと破って見せます」。普段は冷静な砂岡だが、このときばかりは声を弾ませて、意欲を語った。

 初の箱根駅伝となるが、気負いはない。記録挑戦競技会後の沖縄合宿も「ここでがむしゃらにやる必要はない。一番大切なのは箱根。そこにピークを合わせられるよう、体調を見極めながら、淡々と走れればいい」とペースを上げ過ぎることなく取り組み、予定通りのメニューを消化。仕上がりは上々だ。

 高速レースへの対応力も高いが、持ち味はやはりラストのスプリント力。だが全日本1区では三浦龍司(順大1年)に屈している。「やっぱり悔しいですよね。シルバーコレクターになるつもりはありません」と今度こそ区間賞を狙う。希望区間は1区だ。

 主将の菊地、そして菅原伊織(4年)と並び、“三本柱”として目されるようになった今季。プレッシャーに負けないだけの走力とメンタル力は備わった。あとは平常心で臨むだけだ。


箱根駅伝予選会ではチーム2番手、全体13位でチームの3位突破に貢献した 写真/JMPA

すなおか・たくま◎2000年3月23日、埼玉県生まれ。177cm・58㎏、B型。新町中(東京)→聖望学園高(埼玉)。自己ベストは5000m13分54秒20(2019年)、10000m28分24秒48、ハーフ1時間01分52秒(以上、2020年)。高校時代はインターハイ、全国高校駅伝の出場経験はなし。大学駅伝デビュー戦となった今年11月の全日本大学駅伝1区では区間新記録で区間2位の好走を見せた。砂岡にとっての箱根駅伝とは「通過点」(箱根駅伝2021完全ガイドアンケートより)。

陸上競技マガジン 1月号

箱根駅伝2021完全ガイド(陸上競技マガジン1月号増刊)

文/加藤康博

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