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2017-09-13

[中学硬式野球] 限られた環境での打撃強化策/都筑中央ボーイズ

連続素振りでパワーをつける

 神奈川県横浜市で活動している都筑中央ボーイズ。巨人やロッテなどで活躍した前田幸長氏が中心となって2008年に創部され、指導者にも元プロ野球選手や社会人野球の選手がそろっている。現在中学部の監督を務めている都築克幸監督もまた、中日でプレーしていた元プロ選手である。現役引退後の11年に同チーム小学部の監督に就任し、以降全国大会に8季連続で出場、優勝1回、準優勝2回の好成績を収めた。16年から中学部の監督となり、監督就任2年目の今年、4年ぶり2回目のジャイアンツカップ出場を果たした。

 都築監督が小学部監督時代から共通して目指しているのは“打ち勝つチーム”づくりである。「私自身が日大三高出身なので、『打てなければ勝てない』という考えが根底にあります」。
 とは言え、都筑中央ボーイズの専用グラウンドである都筑ジャイアンツ球場は、元々の農地だった土地を整備したもので、一辺が50メートルにも満たない広さ。周囲には住宅も多く、当然フリーバッティングはできない。

「平日練習の中心はケージバッティングやティーバッティングとなり、量をこなすことで振る力をつけようと思っています。シーズン中には連続ティーを20セットというノルマとし、それをこなさないとケージバッティングはできないという決まりがあります。シーズンオフはさらにノルマの本数を増やします」

グラウンドで輪になり連続素振りを行う

 さらにパワーをつける打撃メニューが連続素振りだ。1分間連続で素振りをし、30秒間休憩。これを20セットくり返す。腰を落としたり、利き手と逆にしたりとバリエーションを取り入れながら行う。後半になると選手たちから悲鳴が上がるほどきついものだが、時々この打撃メニューを取り入れることが日々の練習のアクセントとなっている。

 また、打撃練習が夜間には行えないため必然的に筋力トレーニングが多くなるが、それもまた選手の筋力・柔軟性の強化、故障に強い体づくりにつながっている。
 たとえ限られた環境というハンディがあったとしても、明確な目的意識や工夫によってチーム強化を行えることを都筑中央ボーイズが証明している。


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