
就任から3年で、それまで決して強豪とは呼ぶことができなかったチームを神奈川の第1シードにまで押し上げた。星槎国際湘南・土屋恵三郎監督の3度目の夏が始まる。
2011年から活動を開始した同チーム。夏の大会では12年に1勝を挙げたものの、13、14年は初戦で敗退していた。そのチームを任されたのが、桐蔭学園を10度の甲子園(春5回、夏5回)に導いた土屋監督だった。
現役時代は桐蔭学園-法政大-三菱自動車川崎(三菱ふそう川崎)を通じて捕手として活躍だけに、投手指導にも長ける。現エースでプロからの視線も浴びる本田仁海(3年)は入学時に120キロ台だったストレートの球速が146キロにまで伸びた。

プロ注目のエース・本田
基礎体力向上や投げ込みで体を強くする一方で、土屋監督が施したのが腕の振る位置の模索だ。
「腕を振りやすい角度というのは、選手によってそれぞれ。本田も入学時はスリークオーター気味の腕の振りでしたが、それがタテに振れるようになって、鋭さが出てきました」
ブルペン投球前のシャドーピッチングで腕の振りの角度を確認するのがルーティン。土屋監督自らキャッチャーミットを手に投球を受けることもある。二人三脚の技術指導で本田に次ぐ投手も力のあるボールを投げ始めた。長丁場の夏の大会に欠かせない存在になるはずだ。

腕を振る角度を示しながらのシャドーピッチングがブルペン投球前のルーティン
15年夏は2回戦敗退、16年夏はベスト32、秋はベスト8、そして今春ベスト4と成績を伸ばしている星槎国際湘南。この週末(7月16日11時、保土ヶ谷球場予定)に初戦を迎える。
土屋恵三郎監督にチームづくりについて伺ったインタビューはベースボール・クリニック8月号に掲載。
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