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2021-02-10

【ボクシング】カーニバル指折りの好カード。佐川対丸田、明日ゴング!

王者・佐川(左)と挑戦者・丸田

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 昨年からのコロナ禍により、大幅に延期されてきた『第41回チャンピオンカーニバル』(日本タイトルマッチ全13階級)も、残すところあと3階級。中でも“指折りの好カード”と注目されてきた日本フェザー級タイトルマッチ10回戦が明日11日、東京・後楽園ホールで行われる。チャンピオン佐川遼(26歳=三迫)は56.8kg、挑戦者1位の丸田陽七太(23歳=森岡)56.9kgと、ともにリミット(57.1kg)を下回って計量パス。オンライン会見で意気込みを語った。


「インパクトある勝ち方をしたい」(佐川)

「丸田選手は前評判が高いので、それだけ注目されている試合。インパクトのある試合、できれば倒して勝ちたい」。今回が3度目の防衛戦となる佐川は、前戦(昨年8月、竹本雄利=クラトキ=6回KO勝利)に続くKO勝利を目指す。
 身長175cmの自身に対し、丸田は179cm。「アマチュア時代でも、自分より身長の高い選手とは戦ったことがない」と若干の心配を抱いているが、「ポイントを取っていって後半以降に倒せるチャンスが来ると思う」と理想を描く。

 王座決定戦で、阿部麗也(KG大和)を攻略して以来、3戦連続サウスポーとの試合。「これまで、ダウンを取ってきたのはオーソドックス相手」という部分も、自信の裏づけになっている。


世界に行くためには、必ず獲らなければいけないタイトル」(丸田)

 元WBCユース・バンタム級王者で、2017年10月の東洋太平洋王座挑戦(対大竹秀典=金子=判定負け)以来のタイトルマッチとなる丸田は、「減量も過去最高にめちゃくちゃうまくいきました」と、のっけから元気はつらつ。コロナ自粛期間に体もみっちりと鍛え上げ、「10代のころは大人に体負けしていたが、23歳になってようやくしっかりと体が出来上がった」と森岡和則会長も太鼓判を押す。

 フィジカルが強く、パンチングパワーもある日本スーパーフェザー級チャンピオン坂晃典(仲里)とのスパーリングを重ね、師弟ともに大いに自信を得たという。

「丸田選手はスピードもあって、リーチもある。ジャブをもらって丸田選手のペースになるのが怖い。見ている人に、常にプレッシャーをかけているのが自分に見えるように戦いたい」(佐川)
「佐川選手はすべてが整っていて安定しているし、技術も高い。でも、自分も技術では負けていないし力も。どういう展開になっても勝てるように準備してきた」(丸田)

 テンポの刻みが速い王者・佐川の出入りに、しっかりとストレート系ブローを放つ丸田がどう対応するか。中盤以降、至近距離での戦いが増えていくだろうが、そこをどう処理するか。局面、瞬間での判断・対応力が勝敗を分けそうなテクニシャン対決だ。

佐川:11戦10勝(5KO)1敗
丸田:12戦10勝(8KO)1敗1分

文_本間 暁 写真提供_三迫ボクシングジム

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