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2021-02-11

【ボクシング】重岡優大が堀川龍倒し、日本ユース王者!

左強打を振る重岡(左)

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 11日、東京・後楽園ホールで行われた日本ユース・ライトフライ級王座決定戦8回戦は、日本ミニマム級13位の重岡優大(23歳=ワタナベ)が、堀川龍(20歳=三迫)を5回2分42秒TKOに下し、新チャンピオンとなった。

 オープニングヒットを奪ったのは堀川。右ストレートがサウスポーの重岡のみぞおちに突き刺さる。「いきなり効いてしまった」重岡は、堀川を迎え打つ展開となり、いきなりの右、右ダブル、上下への散らしに翻弄されかけた。

 元々、相手に攻めさせて強打のカウンターを狙うスタイル。だが接近戦で、ショートでシャープな右アッパーカットを突き上げると、体も徐々にほぐれ、3回には不用意に左を伸ばした堀川に、左ボディアッパーを見舞った。


左からチャンスをつくった重岡は、さらに左を追撃しストップ

 4回、頭が当たって鼻血を流した重岡だが、それまで狙い続けていた左ストレートをクリーンヒット。堀川に尻もちを着かせると続く5回、右フックで目隠しをしておいて左ショートカウンター。堀川に大きくバランスを崩させると、連打から左を決めてふたたび倒す。再開後、さらに左を追撃したところでレフェリーが試合を止めた。

 U-15での活躍、高校4冠、全日本選手権優勝など輝かしい実績の重岡。堀川もインターハイ優勝と、アマチュアチャンピオン同士の対戦だったが、体の芯の強さ、一撃の威力で重岡が上回った。堀川は、足を交互にずらしながら体を変化させたり、タイミングを変えたりと、独特のテンポを持つのだが、体幹がまだ心許なく、重心も安定感を欠く。まだまだ体づくりとスタイルの安定が必要だろう。。


プロで初めての栄冠を手に入れた重岡兄。まだまだ満足はできない

 重岡は、WBOアジアパシフィック・ミニマム級王者の弟・銀次朗に続き、“格”では劣るものの、最初の“カタチ”を手に入れた。目指すは兄弟世界チャンピオン。受け身に回らず、自ら試合を作っていくという課題があるが、キャリアを重ねるごとに、克服していくだろう。

 重岡は3戦3勝(2KO)。堀川は5戦3勝(1KO)1敗1分。

文_本間 暁 写真_小河原友信

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