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2021-02-24

【BBMカードコラム】#2021-02「BBM2021 スポーツカードセット 惜別」/珍しい育成選手の引退セレモニー

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BBMカードの編集担当が自ら手がけたアイテムに込めた思いをお伝えする連載企画。今回はBBM2021 スポーツカードセット 惜別です。


2年間で125試合に登板も、ここ2年は一軍登板なし
 一軍の公式戦で引退セレモニーをしてもらえるのは、ある程度のキャリアを積んだひとかどの選手だけだと思うのですが、昨シーズン、これは異例のセレモニーだなと思ったのが西武の髙橋朋己のそれです。
 
 11月4日の本拠地・メットライフドームでの西武-日本ハム戦の試合後に髙橋は引退スピーチを行いました。しかし、同投手は、この試合では出場機会がありませんでした。なぜなら、同投手は19年シーズンから育成選手となっており、再度の支配下登録を勝ち取ることなく現役引退に至ったからです。

 髙橋は育成選手になって以降、背番号123を付けていたのですが、この引退スピーチの際には支配下登録時の背番号43のユニフォームをまとっていました。西武球団も同投手の復活に備えて、この2年間は43番を空き番にしていたのです(日本ハムから移籍の吉川光夫が今季から継承)。

 高橋はプロ2年目の14年に63試合に投げ29セーブ、15ホールドポイント、翌15年に62試合に投げ22セーブ、16ホールドポイントをマークして爆発的に活躍しましたが、この酷使がたたってか左ヒジの故障に見舞われ、16年にトミー・ジョン手術を受けます。

 長いリハビリ期間を経て17年のシーズン終盤に3試合に登板。翌18年は開幕一軍を果たしたものの、シーズン初登板では一死も奪えず降板。以降は左肩痛で一・二軍とも登板することなく、シーズンオフには一旦戦力外通告を受け、育成選手として再契約を結ぶことになりました。

 19、20年も一・二軍での登板がなかったものの、10月30日のイースタン・リーグの対巨人戦で9回に打者1人を1球で打ち取って、これが引退試合となったのでした。この試合でも痛み止めを飲んで登板していたそうで、1球を投げるのがやっとだったようです。

 最後の3シーズンは、まったく戦力になっていなかったにもかかわらず、ちゃんと引退セレモニーの場を設けてもらえたのは14~15年の2年間の彼の活躍もあるのでしょうが、故障後も腐らず努力してきた彼の人格が高く評価されてのことだったのでしょう。

 今後はライオンズアカデミーのコーチを務められるとのこと。同氏のセカンドキャリアが幸多いものになることを祈っています。(しゅりんぷ池田)

No.23 髙橋朋己(西)
No.23 髙橋朋己(西)

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