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2021-03-15

【マラソン】名古屋ウィメンズ優勝・松田瑞生の一夜明け会見Q&A「もっともっと走りで恩返ししていきたい」

一夜明け会見であらためてレースを振り返った松田 写真/毛受亮介(陸上競技マガジン)

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強さを前面に出し、
松田の良さが見られたレースだった

――山中監督は一日経ち、改めてどんな思いでいますか。
山中監督 走った直後本人は悔しいと言っていましたが、私のなかではあの風のなかでしっかり走り、強さを前面に出し、松田の良さが見られたレースだったと思っています。

――やってきたことと、レースをご覧になっての手応えは?
山中監督 プランとしては後半の15kmにターゲットを置いていましたが、昨日の風になって記録としては出ませんでしたが、後半の落ち込みを最小限にとどめました。27kmでキツそうな表情をしていましたが、そこから1人でしっかり押して行けて、彼女が距離を走ってきたことの成果が出せたと思います。

――どんなマラソンランナーになってほしいと思われていますか。
山中監督 本人がどう考えているか分かりませんが、世界選手権も来年ありますし、次のパリ五輪もあります。そこまで走っていける選手だと思っています。これだけいろいろなコメントをいただき、記事も読んだりしましたが、本当に期待されている。25歳と若い選手ですし、ストイックにやる選手なので、うまく気持ちにメリハリ、緩急をつけてやってもらえたらと思っています。

――2時間19分12秒(日本記録)については、どう考えていらっしゃいますか。
山中監督 今回の練習で後ろから脚を見て、強いな、と思いました。私は(2004年アテネ五輪マラソン優勝、日本記録保持者の)野口みずきさんとは同い年なんですが、日本記録についてはよく話していただいていて、今回もいろいろアドバイスをしてもらい、距離を走った選手が結果を出せるんじゃないかと思いました。それに耐えられる体力だったり、筋力だったりを持ち合わせた選手が強いと思います。そういう選手になってほしい。

――日本記録はいつごろまでに?
山中監督 1年、2年くらいに。


記録面で悔しさを露わにした松田(左)だったが、山中監督は強風などの環境面を踏まえて、その走りをたたえた
写真/毛受亮介(陸上競技マガジン)


――レース前にはパリ五輪は見えていない、1戦1戦、目の前のことにしか集中できないと話していましたが、山中監督からパリ五輪というお話が出て、どうですか。
松田 正直、何とも言えませんが、高橋尚子さん(2000年シドニー五輪マラソン優勝)に「やめないでいてくれてありがとう」と言われたときにはうれしかったです。

――お母さんからは何か言われましたか。
松田 「あんた泣きすぎや。もう少し可愛く、笑顔で映ってほしかったわー」と言われました。

――難しい立場ですが、東京五輪へはどんな気持ちで準備していきますか。
松田 マラソンの補欠である以上、一緒に戦わなければいけません。日本バーサス世界なので、代表選手たちと同じ気持ちで準備して、東京五輪のレースに合わせていかないといけない。そう思って準備していきます。

構成/寺田辰朗

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