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2021-03-15

【相撲編集部が選ぶ春場所2日目の一番】カド番貴景勝が連勝スタート

カド番で迎えた今場所、体重を落として動きのよい貴景勝が大栄翔を降し連勝

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貴景勝(突き落とし)大栄翔

綱取りを懸けて挑んだ先場所は初日から連敗が続き途中休場した貴景勝。2月の健康診断では体重が166キロと前回の計測から17キロも減っていた。「減量しようという意図は別にない。鍛え方を変えたら体重が少し落ちた感じ」と語っていたが、先場所など明らかに太りすぎだったので、今ぐらいが適正体重なのではないか。

初日は同学年で子供のころからのライバル・阿武咲を立ち合いから一蹴して動きのよさを見せつけた。体重が減ったことでパワーや馬力が落ちた印象はなく、むしろ出足がよくなってパワーアップしたように見えた。

2日目の相手は先場所優勝の大栄翔。先場所も2日目に顔が合って突き合いとなり、大栄翔にペースを握られて叩き込まれた。大栄翔に突き負けなければ、貴景勝が復調しているとみて問題ないだろう。

立ち合いは両者低く当たって互角。突き合いとなって前に出るのは貴景勝で、大栄翔は防戦一方。攻め込まれ慌てて出るところを貴景勝が左から突き落とした。

「実力のある相手なので、自分もしっかり向かっていく気持ちで取りました。毎日が初日だと思って、明日からも頑張ります」と貴景勝は語る。体重が落ちたことでパワー不足が心配されたが、2日間の相撲を見る限り、動きのよさで補っている。今場所は大活躍してくれそうな気がする。

一方、初日から横綱、大関に当てられて連敗してしまった大栄翔。立ち合いに先場所ほどの凄味がなく、おとなしい感じだ。「自分から先に攻めたかったんですけど、大関の相撲になってしまった。立ち合いがよくないので、切り替えていかないと。体調は問題ないので、思い切っていきたい」と気合を入れ直した。

平幕優勝の翌場所は負け越すことが多いが、大栄翔の場合はずっと上位総当たりの地位にいたので、これから巻き返してくれるだろう。1ついい勝ち方ができれば、先場所の相撲が戻ってくるはずだ。

文=山口亜土

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