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2021-04-28

【プロレス】“25日ぶり復帰”直前…飯伏幸太への期待

無冠となった飯伏だが今後も注目度が下がることはない

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4・4両国で自ら提唱して新設されたIWGP世界ヘビー級王座初防衛に失敗。ウィル・オスプレイにベルトを奪われた飯伏幸太はその後のシリーズに参戦せず、つかの間リングから離れた。1・4東京ドームで内藤哲也を破り、IWGPヘビー&インターコンチネンタル王座の2冠王者となった飯伏は、その後、3カ月で6度もシングルのタイトルマッチを闘ってきた。その初戦となった内藤戦で足を負傷していた飯伏はそれが完治することはないまま、新日本の最前線を突っ走ってきた。

 2冠王者となったことでベルト統一を主張したものの、その真意が周囲に伝わりきらず批判もされた。それでも「最強」のIWGPヘビーと「最高」のインターコンチネンタル…両王座への愛着は誰にどう思われようとも飯伏のなかで不変だった。それは王者ではなくなったいまも変わらない。

「ボクは2つともベルトにいちばん愛情を注いできたと思っています。毎回入場してリングインしたら、今日でこっちのベルトもそっちのベルトも終わりかもしれないと、最後に必ず見てからベルトを渡してましたから」

 タイトルマッチ以外でも常にベルトをもってきた飯伏は、試合開始前にベルトをじっとみつめてから返還していた。それはベルトが2本のときも1本になってからも変わらぬ“儀式”のようなものだった。

「ボクの中では3つでした。第73代IWGPヘビー、第27代インターコンチネンタル、そして初代IWGP世界ヘビー級。この3つの王者・飯伏幸太だと思っていたので」

 しかし思いの深さだけでは守れないほどにIWGPは重かった。無冠となった飯伏へしばし休養を与えるかのように、会社はシリーズのカードから名前をはずした。しかし地元・鹿児島大会2デイズ2日目のメイン、4・29鹿児島アリーナで飯伏はリングに帰る。久々…というほどの長さではないが、今年に入って休みなく突っ走ってきた飯伏にとっては、いいリフレッシュ期間となったはず。足が万全ではないものの、そのなかでできるMAXのトレーニング法もみつけることができた。

「(足の)ケガ以外は100です。メンタル面はメチャクチャ強くなっているので。正直(王者時代に)もう心が折れることはない状態でしたけど」

 3カ月で6度という近年の新日本では誰も経験していない過酷で濃密なIWGP王者時代を経験した飯伏は、さらに強くなる。自分発信で生まれたIWGP世界ヘビーのベルトを1日でも早く取り戻したい気持ちも当然ある。

「心技体、そこにプラスアルファ。その繰り返しですね、プロレスラーは。この期間(過酷なタイトルマッチ連戦を続けた王者時代)は必ず財産になると思ってます」

 進化を続ける神として…飯伏の逆襲に期待したい。

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