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独特のコブが特徴の“クールノット”は、コブで締め具合を微調整するので、結ぶ必要も、ほどける心配もない画期的な靴紐だ。2012年の登場以来、ランニングシーンを中心にじわりじわりと支持を集めてきた。選手として数々の実績を残し、現在は指導者として活躍する濱矢将直氏、松尾和美氏もクールノットを愛用中。両氏にクールノットの魅力を語ってもらった。
構成/編集部 写真/山口高明


濱矢 高校1年生の時に足部の疲労骨折をしたことがありました。医師には、靴紐をきつく締めすぎることが原因だと言われました。僕は、足とシューズのアッパーの間に少しでも隙間があるのが嫌で、靴紐をきつく締めていたんです。それで甲を圧迫していたんですね。当時は、今のような高性能なシューズもなく、こだわれる点といえばフィット感と軽量性ぐらいでした。自分の足にフィットしているだけでタイムが違ったので、フィット感は特に気にしていました。疲労骨折した後は、オーダーメードでシューズを作ってもらいましたが…。
その当時のことがずっと頭にあったので、クールノットに出会った時は、“当時これがあったら、骨折しなかったかも…”と思いました。


松尾 私は足部のケガはなかったんですけど、自分の足で地面を蹴るという感覚が得たかったので、靴下さえ履くのが嫌で、素足でシューズを履いていました。それに、シューズは底が薄いものをカスタムで作ってもらっていました。でも、どれだけ自分の足に合ったシューズを履いていても、レース途中でフォームは崩れ、シューズと足の間にも摩擦が生じますし、思わぬところに負荷がかかるものです。足の裏に血豆ができて、それが潰れてシューズが真っ赤になったこともありました。私も濱矢さんと同じで、ぎゅぎゅっと紐をきつく結んでいたのですけどね…。


松尾和美
兵庫県神戸市出身。天満屋在籍時は、マラソン4戦に出場し、3回優勝の実績を誇った。2001年の世界選手権エドモントン大会代表(9位)。現在は"CHIBA RUNNERS.m" のコーチとして一般ランナーを指導。


濱矢 靴紐が緩いと、蹴り出しのたびにシューズの中で踵が浮いてしまうし、逆に、きつく締めすぎると、足裏のアーチのバネが使えないので、パフォーマンスを発揮できない。アーチはクッションの役割もあるので、ケガ防止にもパフォーマンスアップにも重要なのですが…。
その点で、クールノットは医療でも使われている伸縮性のあるゴムでできており、フィット感は抜群。ちゃんと足裏のアーチも機能を発揮できます。足が痛まないし、紐が緩まないのでオススメできます。


松尾 私が指導するランナーの方に、マラソンを走っていると途中で足が浮腫んでシューズの紐の圧迫が辛いと悩んでいた人がいたんです。クールノットに替えたら、ちゃんとフィットしていながらも、きつ過ぎず、最後まで走り切れたとおっしゃっていました。


濱矢 靴紐がほどける心配がないのもオススメのポイントですね。レース中に靴紐を結び直すことになると、大きなタイムロスですから。


松尾 紐がほどけたことはなくても、シューズが脱げたことはありました。海外のレースは接近して走るから、集団の中で踵を踏まれて、脱げてしまったんです。


濱矢 オーダーシューズだと足にぴったりでしょうし、履き直すのに相当タイムロスになったのでは?


松尾 手の指を靴ベラのようにして、無理やり、靴紐をほどかずに履きましたよ。指が血でにじみましたが…(笑)。クールノットは、コブを伸ばすことで部分的に緩めることができシューズの着脱もしやすいので、そんなトラブルの時にも素早く対処できますね。


濱矢 今はシューズが進化し、軽量なだけでなく、各メーカーがソール等の素材にもこだわっています。でも、不思議なことに靴紐の進化はなかったんですよね。シューズに関してWA(世界陸連)の規定も厳しくなりましたが、靴紐は規制がないので、今後こだわれるとしたら、靴紐にあるのではないでしょうか。


濱矢将直
兵庫県加古川市出身。西脇工業高時代には、インターハイで日本高校記録(当時)を樹立し1500mで優勝、5000mで準優勝を果たし、アジアジュニアにも出場。大東大では大学駅伝三冠に貢献した。


松尾 高校生の時に、靴紐の色を変えたりはしていましたよ。左右で違う色にしたり、とか。


濱矢 そうそう。遊びができるのも靴紐なんですよね。僕も、高校時代も大学時代も、ユニフォームに合わせてオレンジの紐にしていました。クールノットは色の種類が豊富なので、自分の好きな色を選んだり、チームで揃えたりするのもいいと思います。色だけでなく、普通の靴紐ではできない“部分締め”ができるのもポイントです。オーダーメードでシューズを作るのは値段的に難しくても、靴紐をクールノットに替えるだけで、フィット感を自分用にカスタムできるんです。そこが、中高生にもオススメしたい大きなポイントですね。



濱矢氏直伝 〜HAMAYA巻き〜
濱矢氏がランナーにおすすめするクールノットのシューズへの取り付け方を紹介。1本のクールノットを紐穴に螺旋状に通していく単純な通し方ですが、抜群なフィット感はそのままに、運動中も甲の部分が圧迫されません。


シューズの一番下の外側の紐穴にクールノットを通し、コブ2つ分くらいを出す。


 
逆側を反対側の穴に通し、螺旋状に上段まで通していく。
(※写真で使用しているシューズは、紐穴が2つずつ空いているが、穴が1つの場合は、外側から紐を通していく)



最後の穴には内側から通す。先端が余った場合は、螺旋状の中に通す。
足を入れた時に、コブが伸び切っている箇所があれば、テンションがかかっているので、微調整する。



もちろん普通の靴紐と同様に一般的な通し方でも、クールノットの機能は十分に得られる。



クールノット(COOL KNOT)結ばなくていい靴紐


 


¥998   
サイズ / M、L  
カラー / 全30色

(問い合わせ先)
株式会社 COOLKNOT JAPAN
050-5319-3820
www.coolknot.co.jp

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