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2021-05-15

【ボクシング】畑中会長がJBCに不信感「本当のことを知りたい」

JBCの返答に「納得していない」と畑中会長(写真提供・畑中ジム)

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畑中ジム(名古屋市)の畑中清詞会長は15日、オンラインで会見。同ジム所属の田中恒成が昨年大みそかに臨んだWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチにおいて、チャンピオンの井岡一翔(Ambition)に禁止薬物使用の疑いが報じられた問題で、日本ボクシングコミッション(JBC)に強い不信感を示した。

 4階級世界王者の井岡に無敗の3階級世界王者・田中が挑んだ一戦は、井岡が5、6回にダウンを奪って8回TKO勝ち。2020年の年間表彰で最高試合に選ばれ、井岡は技能賞を受賞した。それから4ヵ月を経て、複数の週刊誌で報道された井岡のドーピング疑惑。井岡は禁止薬物の摂取を否定し、検査に当たったJBCは倫理委員会で調査・審議中としているが、調査結果の発表には至っていない。

 畑中会長は4月30日付で「井岡選手のドーピング問題に関して、JBCに対して大変疑念を持っています」と表明。連休明けに回答を求める質問状をJBCの長岡勤コミッショナー宛てに送付していたが、明確な回答は得られなかったと、この日の会見で語った。

 畑中会長によると、JBCへの質問は①倫理委員会のメンバー開示②1月からのドーピング問題の動きの開示③いつごろ倫理委員会の結果が出るのか、の3つ。JBCの永田有平理事長からの返答は、審議に影響が出るとの理由で倫理委メンバーの開示を拒否され、調査の動きについても結論が出るまでは回答しない、というものだったと明らかにした。

 畑中会長はこれらの回答について「すべてに納得していない」と語り、ドーピング検査は「ルールに則って行われたのか。本当のことが知りたい」と訴えた。「(ドーピング問題は)週刊誌の記者に聞いて初めて知った。コミッションからは封書以外、何の話も来ていない」と疑念を強めている。

 畑中会長は弁護士を通じ「結論が出たのちに倫理委の氏名を開示すること」「マスコミに報じられているとおりならJBCの失態と考えている。公正かつ適正な判断を望む」とした内容の書状を昨日付でJBCに送付。裁定の結果次第では弁護士と法的手段も検討していくという。なお田中は元気に練習を再開しているが、ドーピング問題については話していないという。

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